ジブリについて | βオフィシャルブログ「βのしゃべりまSHOW」Powered by Ameba

ジブリについて

いわずもがなですが、
最近「かぐや姫の物語」を観て凄く良かったので、調べてみたの。
ちなみに、ナウシカはジブリ前の作品ですが一応ネ。
今まで観たものを、5段階でβ的に批評してみようと思います。
ジブリと言えば、宮崎駿さんばかりが取り上げられますが、それは興行成績だったりメッセージ性の高さ等なのでしょうが、ジブリには宮崎駿さんと高畑勲さんという、両雄がいて成り立っているのだと強く思います。
それは、プロデューサーの鈴木さん含め三人が、それぞれお互いを認め合い、批判し合い、意識し合って(これは宮崎駿さんが強い様です、高畑勲さんはゴーイングマイウェイだそうなので、ただ意識していることを表だって出して自分を鼓舞するタイプと、意識はしていても飄々といるタイプと、本当にまわりは一切気にならないタイプといろいろいると思いますが…)、作品の質を上げているのだなあと…。
キチッと感じたことを言えるというのは、非常に単純でいて、非常に難しいことだと思います。それも長い年月そういう関係を築き続けていることが素敵だなと。
実は、私も高畑勲監督作品の方が好きなんです。宮崎駿監督作品が嫌いということでもなくて、ただ好みの問題かと。
宮崎駿監督作品は良くも悪くも、これはこうだと、質問と答えがしっかり伝わる作りだと思います。
一方の高畑勲監督作品は、これというかあれはこうじゃない?こうかな?ああかな?どっちもありじゃない、質問も答えも曖昧という表現が正しいのかわかりませんが、高畑勲監督作品を観ると“ものごと”というのが、実に多種多様な面から出来ていてあらゆることはあらゆる影響によって形成されているみたいなことを感じるんです。八百万神の様なね。宮崎駿監督作品でも感じますが、こんなにもアプローチの違う二人が、日本風土を描くからジブリは評価・共感されるのではないかと…。
あと、声優陣と主題歌アーティスト抜擢のセンス。
俳優さん、声優さんは勿論だけど、特筆すべきは、いわゆる演じることを生業にしていない人を主要キャラクターにすることによって、世界が広がるのよね。
なんかで読んだのだけど、寺島しのぶさんが自分の芝居が下手クソ(確か…!?違う表現かも)で悩んでいた時に、観に来たお父様の尾上菊五郎さんが「みんなうまかったらそんな芝居観たくない」「いろんな味があって良い」「おもしろい」みたいなことを言われ救われたと言ってた気がします。
それ、わかる。
ジブリだと、
「となりのトトロ」の父親役・糸井重里さん
「耳をすませば」の父親役・立花隆さん
「風立ちぬ」の主人公 堀越二郎役・庵野秀明さん
共通して、朴訥としていて、嘘のない感じ。あぁなんかね小津安二郎監督作品的なね。
なんか、こう見せようという狙いがないというか
ただ台詞を言う
シンプルなこれが心に届くのだよね
ごめんなさい、三人が非常に計算していたら失礼な意見なのですが(笑)
ただ使う側がうまく人選している気がします
で、本来演じることが生業じゃないから
ある種のどうでもよい感というか
やるだけやるの精神が良いのかと
私自身も演技が本当に下手で下手ですぐ素に戻っちゃって…(笑)
でも続けてれば少しは上達するわけで
特にオカマ演技はほぼ地だから出来ちゃうし、評価もされたりで嬉しい反面、
テクニックだけになるのが本当に嫌で
三人の声を聞いて、身が引き締まる思いがするというか
やっぱり私の望む形は
ただそこに在ること或
ただそこにいれること
ただ自然に…

観た作品=☆☆☆☆☆
①~⑳はジブリ制作順

   1984年  3月11日 『風の谷のナウシカ』宮崎駿
観たのだけど、昔過ぎて覚えてないので…。

①1986年  8月  2日『天空の城ラピュタ』宮崎駿
☆☆☆ 何度となく観ていまして、ただ比較的ストーリーが普遍的に感じてしまいまして。あんまり、ロボット物が好きでないのも理由。あのハエの様な乗り物は大好きです。

②1988年  4月16日『となりのトトロ』宮崎駿
☆☆☆☆ 昔からキャンプに良く行っていて、夢がそそられるから、トトロに会いたい、ネコバスに乗りたいと単純に思うから。実はの、裏ストーリーも読んだけど、あんまりピンとこなかった。

③                                『火垂るの墓』高畑勲
☆☆☆ 初めて観た時は衝撃を受けた。身体が熱くなって恐くなった。だいぶ後に広島の原爆ドームと広島平和記念資料館に行った時も同じ様な感覚に襲われた。

④1989年  7月29日『魔女の宅急便』宮崎駿
☆☆☆☆ とにかく魔法とか魔女物が大好きだから(///∇///)(о´∀`о)(*´ω`*)
ドラえもんでも、もしも科学が進歩しないで魔法が進歩したら?みたいなのあって大好きだった。あっドラえもんはロボットだし科学なんだけど、好きなの。
なぜか分かった、今(笑)道具が必ずしも効率を重視してないから、ドラえもんに心があるから。便利な道具は出しても、最後の最後、人間の気持ちに懸けるから。

⑤1991年  7月20日『おもひでぽろぽろ』高畑勲
☆☆☆☆ 初めて観た時は、地味でナニコレッと思ったけど、年とともにね…(笑)大好きなベッド・ミドラーさんの「THE ROSE」カヴァー曲だしね。今井美樹さん、素敵なのよね(///∇///)(*´ω`*)(о´∀`о)

⑥1992年  7月18日『紅の豚』宮崎駿
☆☆☆☆ この作品も後からジワジワ系。加藤登紀子さんの歌う名曲「時には昔の話を」 ちょっと前に芝居で使って嗚呼この曲だったのかぁー(あとで知ったの)と懐かしいし、感激。稽古で泣けたもの。
私、公開時に観たから9歳だもの、意味わかんなかったもの(笑)。飛行艇を初めて知って、憧れ続けてるもの…。乗りたい操縦したいの!飛行機も自動車も船もあまり興味がないけど(笑)。飛行艇とバイクとラピュタのハエ乗り物とか魔法のホウキとかは大好きなの。

⑦1994年  7月16日『平成狸合戦ぽんぽこ』高畑勲
☆☆☆☆私の中ではずーっとNo.1だった作品。狸と狐、愛くるしいし、音楽の上々颱風も最高よ。全編を通して押しつけない美学というか…。あなたはあなた、きみはきみ、私は私、理解して仲良く暮らそうと。すごく根源的な幸せというかね…
誰かを思うことは尊いのだと…
やさしさが溢れていて泣けるのよ。

⑧1995年  7月15日『耳をすませば』近藤喜文
☆☆☆☆ 普遍的なんだけど、日常はとても素敵で楽しいんだということを教えてくれた作品。テーマ曲「カントリー・ロード」の爽やかで甘酸っぱい気持ち、誰もが経験する、恋と夢を水彩画のタッチで描いてて感動。自転車二人乗りしたくなったもの(笑)、あ後ろね私横座りでネ(о´∀`о)(*´ω`*)(///∇///)なんつって(笑)
大好きな室井滋さん目当てで行ったけど、本当に素敵な作品だった。しばらく自分を、雫と聖司に置き換えていたもの…微笑。男も女もある自分には、ていうかみんなネ…微笑。

⑨1997年  7月12日『もののけ姫』宮崎駿
☆,5 これイマイチなのよね。テーマがいろいろありすぎな気がするし…いろいろ扱い過ぎてて。意味わかんないことはいけなくないんだけど、にしてもなんだろうか。

⑩1999年  7月17日『ホーホケキョ となりの山田くん』高畑勲
☆☆☆ 昨日観ました!う~ん、想像してたより、つまらないな(笑)絵のタッチや台詞は素敵なんだけどな…、あと15分短くても良いのではと思いました。「かぐや姫の物語」にも出演している、母親役の朝丘雪路さんの声、素敵だなと、歌も素敵ですからね☆☆☆

⑪2001年  7月20日『千と千尋の神隠し』宮崎駿
☆☆☆☆☆ 現在のNo.1作品。なにがと言われると全てネ。好きだから好き。宮崎監督作品にしては異質な、曖昧さと強さハッキリさのバランスが素敵だった。大好きな夏木マリさんも最高(о´∀`о)(*´ω`*)(///∇///) 湯屋(お風呂屋)さんが、舞台なんて素敵なファンタジー

⑫2002年  7月20日『猫の恩返し』森田宏幸

⑬2004年11月20日『ハウルの動く城』宮崎駿

⑭2006年  7月29日『ゲド戦記』宮崎吾朗

⑮2008年  7月19日『崖の上のポニョ』宮崎駿   観たのだけど、あまり記憶がないので。

⑯2010年  7月17日『借りぐらしのアリエッティ』米林宏昌

⑰2011年  7月16日『コクリコ坂から』宮崎吾朗

⑱2013年  7月20日『風立ちぬ』宮崎駿
☆☆☆☆ この作品、期待しまくりで映画館で観たのだけど、半分は寝てしまったの(笑)。
ラストのユーミンの曲のところてかエンディングだけで良いじゃんと思った、TVCMが一番良かった(笑)と、
だけどねだけどね、ある脚本家の人と話したときにね、彼の評価はすごく良くて内容というよりも作家としての姿勢がね、こんな自分勝手な自分が大好きな作品を世に送り出せる宮崎駿監督はスゲーとそういう意味でももう一度観たいと、なるほどなと。
表現者なら常に戦うわけですよ、やりたいことと望まれることを、水と油のような葛藤を、私もその話がスッと入って、もう一度観たいなと。
てかさ、宮崎監督はさ、「魔女の宅急便」以来のユーミン曲そして長編アニメからの引退を決めた時点で勝算があったのでは…(笑)
そこにはクリエイターの意地と覚悟と熱い想いがあるよね。

⑲2013年11月23日『かぐや姫の物語』高畑勲
☆☆☆☆ 物語・絵・音楽がそれぞれ素晴らしくて芸術品だなと。別に演劇は芸術なんだと高らかに叫ぶ気は毛頭ないけど、やっぱり素晴らしい演劇・ライブ・映画・ダンス・音楽・絵画・美術・小説などなど人間の生み出す表現に出逢うとなんだろうドクンドクンビクンビクンするじゃん。志も大事だと思うのですよ、それと大衆性、別に評価が全てではないが、それも大切でさ。長く表現したいから、評価されなきゃいけない面もあるよね。
この作品高畑勲監督を気に入った、 日本テレビ会長(当時)・氏家齊一郎さんの後押しも大きかったみたいね。
Wikipediaより引用《 本作の製作決定の背景には、高畑監督作品とりわけ『ホーホケキョ となりの山田くん』を気に入った日本テレビ会長(当時)・氏家齊一郎の「高畑監督の新作を見たい」という意向があったという。
日本テレビと関係の深いスタジオジブリの作品に関して、氏家は高畑勲の監督作品、特に『ホーホケキョ となりの山田くん』を愛好し、宮崎駿の『千と千尋の神隠し』については「俺には理解できない」と宮崎やプロデューサーの鈴木敏夫に直接話したという。氏家の「高畑さんの新作を見たい。大きな赤字を生んでも構わない。金はすべて俺が出す。俺の死に土産だ」という意向から『かぐや姫の物語』の企画がスタートした。予算やスケジュールを危ぶんだ鈴木は、「氏家に製作をやってもらう」という条件をつけた。氏家は作品の完成を見ることなく世を去ったが、その関わり故にポスターやクレジットに「製作」として名が記されることになった。》

⑳2014年  7月19日『思い出のマーニー』米林宏昌