ロッテンマイヤー
父クロフネ(ヴァイスリージェント系)
母アーデルハイト
母父アグネスタキオン(サンデーサイレンス系)



ロッテンマイヤーの父クロフネはダートで名を馳せたが芝でも強かった。NHKマイル(東京1600m)でも後方から長くいい脚を使って測った様な差しきり。産駒は父に似てダート馬が多いが、芝でもカレンチャンやスリープレスナイト、ホエールキャプチャ等G1馬を輩出。

母アーデルハイトは未勝利だがその母ビワハイジ。言わずと知れた名牝。母父アグネスタキオンは高速馬場をこなしながらも馬力を伝えるタイプ。ファンの多いノンコノユメも母父アグネスタキオン。ビワハイジの孫だけに芝の中距離に適性を感じつつ、父クロフネ、母父アグネスタキオンの馬力を受け継いだアメリカンなダート馬か芝の高速馬場に強いタイプに思える。

本馬は2勝を上げていてどちらも逃げ、先行してのもの。しかし出足は速くなく、大きな完歩で叩きつける様な走り。クイーンC(東京1600m)ではスタートしてモタモタしているうちに7番手。内を捌きながら伸びるがメジャーエンブレムには完敗の3着。

次走は距離伸びる、忘れな草賞(阪神2000m)。ゲートが切られ誰も行かないスローペースで自然と端へ。その後もゆったりとレースは流れ前半1000mは64.8秒と極端に遅い流れで直線の瞬発力勝負へ。楽に逃げて余力があったロッテンマイヤーはじわじわと伸びて後続を突き放す。ペプチドサプルが外から差を詰めるが余裕を持ってゴールに飛び込んだ。

忘れな草賞はスローペース、2000mで勝ったとは言え距離を克服したとは言えない。しかしダートの短距離馬の様な配合で阪神2000mを勝ちきったのはある程度のスタミナを有している証拠。オークスの有力馬はヨーロッパの血が濃い馬が多く、今年のヴィクトリアマイルの様な高速馬場では弾けきれない可能性がある。父、母父共に高速馬場に強い血統は本馬のみと言っても過言ではない。ただ差して鋭く伸びるタイプでもなく、飛びが大きいので内枠からスムーズに先行できるかが勝負の分かれ目になりそう。

ビワハイジの孫とは言え、短距離寄りの配合である本馬が阪神2000mを上がり33.7秒で逃げて、スタミナ寄りの配合であるペプチドサプルを完封。この意外性はアグネスタキオン×スピード母系、有馬記念を力で捩じ伏せた名牝ダイワスカーレットにも通ずるものがある……気がしてならない。


今の東京コースは異常とも思える高速馬場。走りや成績からも杞憂ではあるが、シンハライトは母系がスタミナ寄りで、母父サドラーズウェルズ系シングスピールで勝ちきるには少し……ほんの少し心許ない、父がディープインパクトでもだ。まあ、シングスピール自身は現代の主流血脈を集めた名馬だし、母系にスタミナがあるのは東京2400mに対しての安心感はある。

先週のヴィクトリアマイル。ディープインパクト×ヌレイエフ系(ミッキークイーン)でも間に合わず、ディープインパクト×フレンチデュピティ(ショウナンパンドラ)でも届かず、上記の2頭より東京マイルに実績はあるが、血統的に重いディープインパクト×ホワイトマズル(スマートレイアー)では馬券圏内にすら入れなかった。勝ったストレイトガールはフジキセキ×タイキシャトル。1400mまでの配合とも思える本馬が楽勝して、1600m以上がベストの配合と言える上記の3頭は完敗。距離適性より馬場適性の方が今は重要と言える。

今回のオークスは一波乱あるのか、桜花賞組で堅く収まるのか?一波乱あるならば、ロッテンマイヤーに自分は一票投じたい。






キンショーユキヒメ
父メイショウサムソン(サドラーズウェルズ系)
母アップルティー
母父サンデーサイレンス(サンデーサイレンス系)



ジュエラーが骨折で離脱。桜花賞(阪神1600m)2着のシンハライトにオッズが集中しそうな、一強ムードの漂うオークス。今週も天気が大きく崩れる予報は無いため、速い馬場でのレースになる。スローペースの決め脚勝負はシンハライトも臨むところ。ただ速い逃げ、大きな逃げを打つ馬がいないとも限らない。そういったペースに強そうなタイプをピックアップ。



キンショーユキヒメの父はメイショウサムソン。日本で生まれて日本に適したサドラーズウェルズ系。メイショウサムソンは現役時からスピードに勝ったタイプだった。産駒も速い馬場に適性を見せ、ロングスパートになりやすい2200mの方が得意ではあるが、スローペースになりやすい東京2000-2400mでも勝ちきる産駒もいる。瞬発力がなくギアチェンジがあまり必要の無い1200mに活路を求めた同じオペラハウス産駒のテイエムオペラオーとはタイプが大分違う。

母父はサンデーサイレンス。キンショーユキヒメに父メイショウサムソン自身もスピードを伝えているが、そこへ瞬発力の味付けをしているのはこのサンデーサイレンスの血だろう。母母父はハイエストーナー。かなりのスタミナ型で母系にハイエストーナーが入った競走馬はほぼ1800m以上で活躍。父や母系から活躍の場は1800-2400m。ある程度の瞬発力を有するも、スタミナの活きる流れがベストと考えられる。

本馬の注目すべきレースは若駒S(京都2000m)とデイジー賞(中山1800m)だろう。若駒Sは皐月賞2着のマカヒキを筆頭に、ブラックスピネル等、後の活躍馬が多数出走。その中でキンショーユキヒメは4着に好走。道中内でじっとしていたキンショーユキヒメは閉じ込められ、直線を向くときには最後方の8番手。そこから馬群を割って追い込み、ブラックスピネルと追い比べの末の4着。スローペースだったとは言え上がり3Fは32.9秒。マカヒキには離されたがブラックスピネルとは1/2馬身差。これは優秀。

その後は発馬の悪さが仇となり、後方から行って勝てないレースを続けたが、徐々に安定し前へ行ける様になったデイジー賞。素早く3番手につけて直線早目に先頭に並ぶとラスト200mから一気に突き放し、3馬身差の圧勝。

それだと中山1800mベストの様に感じるが、これは力で捩じ伏せた勝利。ラスト400mで先頭に並んだのはいいが、なかなか交わせずモタモタしていた。早目に並びかけてもギアがマックスになったのはラスト200m。最後は一気に抜けたが、若駒S時はスローペースでじっとしていた割に直線入って即ギアが上がった。明らかに1800mは少し短く2000mの方がスムーズに走れていた。距離延長は望むところなのである。

今の東京コースは異常とも思える高速馬場。血統的に軽いとは言えない本馬にはきつく、展開がかなり向かないと掲示板すらままならない。スローペースだが上がりのかかる展開、ハイペースだが前が残る馬場等、色々条件が整わないと厳しいだろうが、紐荒れを狙う方は一考してみてはいかがだろうか。




スタートは特に大きな出遅れ等は無し。最低人気のレッドリヴェールが1発狙って端へ。スマートレイアーやシャルールが差の無い2、3番手。ルージュバックは7番手、ストレイトガールは10番手。前半600mが33.8秒、1000mが57.2秒と平均~ハイペース。途中でトーセンヴィクトリーが捲り、3コーナー辺りからカフェブリリアントが捲って先頭。ある程度動きがありながら直線へ。

ルージュバックは外に出そうとするが前が壁。ストレイトガールは三分所にいたがぽっかり前が空いて抜群の手応え。楽な感じで先頭のスマートレイアーに並び掛けると上がり3F33.4秒の末脚で一気に突き抜けた。ルージュバックは前が空いてから伸びるがジリ脚。じわじわ脚を伸ばして5着。2着に内から突っ込んで来たミッキークイーン。3着は外から差した来たショウナンパンドラ。



ルージュバックは内のいい位置にいたが、瞬発力が足りず、最後ゴール前伸びてきたが5着。発汗していたり、前が開かない不利もあったが馬券圏内はいずれ厳しかった。マンハッタンカフェ×オーサムアゲインでアメリカの強い血統だけに高速馬場でもスピード負けしないと思ったが直線で弾けきれず。いつも最後は来てるだけに能力で足りないと言うことはないが。体型とか走り方とかは分からないがダートを試すしかない。父、母父から鬼の可能性も。

ストレイトガールは完勝。道中11秒台が続き1:31秒台の速い時計に対応できる馬が今年はストレイトガールしかいなかった様子。直線はそこそこ斬れるスマートレイアーを並ぶ間もなく差しきる瞬発力。大きく衰えていないようだし、同じような高速馬場で行われるスプリンターズS(中山1200m)でも有力。

2着ミッキークイーンは妥当。前走マイルでも崩れなかっただけに。

3着ショウナンパンドラには驚かされた。ジャパンC(東京2400m)を勝つ馬がマイル戦にも対応。勝ち馬には離されたが外から差を詰め能力を感じる走り。

期待していたマジックタイムは6着。ボウマンが完璧にエスコートし好位ちょい後ろのポジションで直線もスムーズに追い出した。しかしこの速い決着では厳しい。むしろ牡馬混合になるが安田記念(東京1600m)の方が走りやすい馬場になっている。今日の東京は特殊。馬場が傷んできたら再度狙いたい。