東洋医学を臨床に取り入れいてる理由って?(トリガーポイント×アナトミートレイン×自律神経) | 毎日をちょっぴり生きやすくするあべもん(安部源生)のブログ

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作業療法士という生活を支える仕事をしています。講演会を全国10ヵ所以上でやっています。内容はセラピスト向けぁと筋膜、東洋医学、心理学。一般向けだとストレスケア、コミュニケーション など

皆さん、こんばんは!
OOOなセラピスト、

(Occupational therapy(作業療法)
×Oriental medicine(東洋医学)
×Oita(大分))

Oriental Physio Academy大分県支部長の
安部源生(あべもとき)です。

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初のまとめ内容の投稿です。


今日は自分が東洋医学を臨床に取り入れいてる理由
をアウトプットしたいと思います。
今回は特に経絡・ツボと西洋医学のリンクについてまとめます。

まず始めに、
経絡は簡単に言ってしまえばツボの通り道です。

六臓六腑に対応する経絡があり、その道の上にツボがあります。

大雑把に言うと
経絡は線路(山手線など)で、
ツボは駅(東京駅、品川駅など)となり、
腎に対応する線路、肝に対応する線路(腎経、肝経)
などがあるわけです。
(それぞれの径絡についてはまたの機会に!)

この経絡は医学的な根拠はないと言われる事が一般的でした。
しかし、最近では西洋医学とリンクする部分もあることが言われています。


①トリガーポイントから
トリガーポイントという概念をご存知でしょうか?

筋肉をずっと使い続けたり、
逆に使わなくて伸び続けていると
筋肉はスパズム(簡単に言うとけいれんみたいなもの)を起こし、コり固まってしまいます。
コり固まった筋肉は周りの血管や神経を圧迫し、
しびれや痛み、局所の冷えなどを引き起こす事があります。




実はこのトリガーポイント、経絡とかなり関連性があると言われています。
トリガーポイントを知っている方には有名な話なのですが、
トリガーポイントと経絡は70%以上が一致していると言われています。


ツボの場所はトリガーポイント、つまり筋肉とかなり関連性があると言えます。
筋肉の専門化であるリハ職種も必要な知識かもしれません。
トリガーポイントについて詳しく知りたい方はこちらに是非どうぞ!
Oriental Physio Academyのホームページ

自分がトリガーポイントについて学んでいる団体です。
一応、大分県支部長としても所属しています。


②アナトミートレインから
トーマス(トム)・マイヤーズが提唱したアナトミートレインという概念があります。
筋一つ一つを単独で捉えるのではなく、
筋・筋膜を介して全てが繋がっていると捉える概念です。


(後ろを通るスーパーバックライン)
(アナトミー・トレインより抜粋)

実際に解剖してみると、おでこ(帽状筋膜)から足裏(足底筋膜)まで繋げたまま取り出す事ができます。




(アナトミー・トレインより抜粋)

このアナトミートレインのラインは
経絡とかなり類似しています
トム自身も第2版の中で経絡との関連について述べています。


(スーパーバックラインに対応する腎の経絡)
(東洋医学 経絡・ツボの教科書より抜粋)

症状がある場所を直接(局所から)ではなく、遠く(遠位から)治療をする場合には知っておくと良いでしょう。
自分も股関節の患者さんに肩や頭頚部から介入することがあります
実際、術後早期の方は肩や頚をガチガチに固めて動く人も多いものです。
そんな人の頭頚部をほぐすとそれだけで
SLR(膝を伸ばしたままの足あげ)が改善することがあります

③自律神経から
体性神経(運動神経・感覚神経)は末梢と脳が直接連絡します。
しかし、自律神経(交感神経・副交感神経)は自律神経節とを挟みます。

電車で言うなら
体性神経は特急列車で、
自律神経は乗り換えがある感じです。

この自律神経節とはどこにあるかというと、
椎の横突起と肋骨の間(肋横関節)辺りにあります。




オステオパシー(カイロプラティックと並ぶアメリカの有名な整体)では、
交感神経幹が肋骨頭直上の筋膜内にあると言われています。


(オステオパシーアトラスより抜粋)

実はこの肋横関節、
経絡で言うと背部兪穴の辺りを指します。
具体的には
脊椎の棘突起から1.5寸(2横指)
と言われています。


(東洋医学 経絡・ツボの教科書を一部変更して抜粋)
黒で囲っているのが対応するそれぞれの脊椎です。

背部兪穴はかなり重要とされる径絡です。
経脈の気(エネルギー)が出入りする(輸送さらる)ツボとされます。
自律神経は内臓とも関連するため全身状態を見ていく上では重要な視点となります。



いかがでしたでしょうか?
概要の説明なので、分かりにくい部分もあったと思いますが、
西洋医学と東洋医学はリンクする
と言うを少しでもお伝えできたでしょうか?
自分はこんな感じでリンクさせて臨床に望んでいます。
それぞれの経絡などの細かい所は随時まとめていきたいと思います。

最後までお読み頂きありがとうございました!

参考文献
・兵頭明監修「ビジュアル版 東洋医学 経絡・ツボの教科書」、新星出版社、2013
・トーマス・マイヤース著、板場英行・石井慎一郎訳「アナトミー・トレイン―徒手運動療法のための筋筋膜経線」第2版、医学書院、2011
・オステオパシーアトラス