
原作はレイモン・ラディゲが17歳で書いた小説、これは高校生になって文庫本が出たので読みました。さらにまた何年か経ってやっと大学の文化祭でこの映画を見ることができたのでした。
映画の主人公は高校生、第一次大戦の最中、夫が出征中の人妻と恋愛関係になるというもの。日本の高校生はこの映画を見たころは皆黒の詰襟の学生服なのに、この映画ではネクタイに背広襟のジャケットという服装、さすがフランス、高校生も大人びていると思ったものでした。
この高校生を演じていたのがジェラール・フィリップで当時25歳だったと後で知りました。高校生にしては大人びていると思ったのはそのためでもあったのでしょう。
この映画で初めてベッドシーンを見たわけですが、映画の構図そのものがとても美しく感じられました。今の映画のベッドシーンよりずっときれいだったように思えるのですが。私が高齢であるせいか?
他にもいろいろな場面の構図を美しいと思いました。セーヌ河の船着場で恋人を待つ女を離れたところから見る場面など。
文化祭で初めて映画を見た後も、この映画はなかなかビデオにならず見ることができませんでし。50代になった時、新宿の映画館でジェラール・フィリップ祭が開かれていることを知り、わざわざ新宿まで泊りがけで見に行ったことがありました。大した熱の入れようです。
映画はその後ビデオになったのですが、じきにDVDの時代になり、この映画のDVDはあるのでしょうが、レンタル店で見かけません。
この映画の主人公フランソワを演じたジェラール・フィリップは好きな俳優でしたが、30代半ばで死んだため残された映画は少なく、私はこの他には「パルムの僧院」「花咲ける騎士道」「モンパルナスの灯」ぐらいしか見ていません。
最近見る俳優たちに比べると、ギラギラしたものがない、肉のにおい、汗のにおいが希薄、現在活躍中の俳優に比べると物足りない面もあるかもしれませんが、私は好きでした。
今日載せた写真は私が初めてキネマ旬報で見たスチール写真です。
最近原作を大幅に翻案したイタリア映画の「肉体の悪魔」が公開されたようですが、まだ見ていません。