映画「にごりえ」 | mimiの独り言

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何気なくテレビをつけたら放映していたのは高校時代に見た「にごりえ」でした。

60年ぶりぐらいにこの映画を見たわけですが見終わって思ったのは「まあ、明治の女はよく我慢しているなあ、あけてもくれても我慢、我慢、我慢、しかも貧しい家は徹底的に貧しい・・。」ちょっと暗い気分になりました。

「にごりえ」は樋口一葉の小説、「十三夜」「大つごもり」「にごりえ」が原作のオムニバス映画、監督は今井正、1953年の映画です。

第一話、「十三夜」望まれて嫁入ったけれど不幸な結婚生活に耐え切れず実家に帰ったお関は父親に諭され、婚家に帰る、その帰路乗った人力車の車夫は昔近所に住んでいた幼馴染が落ちぶれて車夫になっていたのでした。

男の方はお関を気に入っていたとさりげなく言うのですが、それだけで二人は別れていきます。

第二話、「大つごもり」資産家の家の女中おみねは貧しい育ての親にたのまれて奉公先に二円の借金を申し出ます。一度は承知しながら、意地悪な女主人は忘れたふりをして外出、そこへ訪ねてきた先妻の息子は放蕩息子(意地悪な後妻のせいでぐれたか)お酒を飲んでうたた寝、おみねは放蕩息子の寝ている部屋の引き出しから二円を盗みます。

夜になって主人夫婦が開けた引き出しにはこの金はもらったという放蕩息子の置手紙がありました。放蕩息子がおみねをかばったのか、真相はわからずじまいでした。原作の最後は「あとのこと知りたや」だったと思います。

第三話 「にごりえ」菊ノ井の酌婦お力はこの世界から抜け出したいと思うけれど容易ではありません。お力に入れ込んで落ちぶれた源七は貧しい長屋暮らし、それでもお力を忘れられません。内職で生計を立てる妻は愚痴を言う、妻を離縁した源七はお力と無理心中します。

お力は新しいなじみ客に自分の不幸な生い立ちを話し、心が傾くけれど、自分のせいで落ちぶれた源七のことも忘れられないのではないか・・・という描きかたに思えました。心中も本当に無理心中だったのかよく分からない結末です。

まあ久ぶりにグサッと来る映画に出会いました。若い頃見たときより衝撃を受けたと思います。人生経験を積んだ方が読みが深くなるのでしょうか。というわけでこんな文章を書いています。

昔の映画ですから、大勢の俳優の若い顔が見れたのもよかったです。
DVDになってもいい映画だと思いますが、どうやらDVDは無いようです。