
私が絵を見るとき思うのは好きか嫌いかという事です。重要な賞を受賞した作品でも好きでないものがありますし、誰にも評価されないような絵が好きなときもあります。要するに絵を見て自分の気持ちが楽しめればいいように思います。
開高健は「ピカソはほんまに天才か?」という本を書いているそうですが、才能と言うのもあるのかないのか、私には分らないことです。
ピカソの絵には私が心を寄せ、好きだと思う絵が多いです。
以前ピカソと女たちというテーマの展覧会を見たことがありました。ピカソが描いた肖像とモデルとされる現実の女性の写真が、並んで展示されていました。ずい分デフォルメされた顔だと思ってみてきた絵でも、なんと的確にその女性の雰囲気や特徴を表現しているのだろうと驚きました。
きっとピカソは非常に正確なデッサン力を持っていたのだろうとその時思いました。
ピカソが関わった女性は大勢います。それ程多くの女性を魅了したと言う事は、人間としての魅力もきっとあったのでしょう。
(余計な話ですが、それらの女性がピカソが高齢になっても若い女性ばかりだったということは、若さと言うものが女性の魅力を語る上で重要な要素なのだと改めて考えさせられます。)
話を元に戻して、画家の中にはシャガールのように、長く生きても画風があまり変わらない人もいますが、ピカソは絶えず新しいものを模索し続けた人という気がしてそんなところも好きです。
ピカソの描く顔は、画家からは見えないはずの蔭の部分まで、こちら側を向いて描かれている時があり、そこまで描かずにはいられない表現欲のようなものも、私をひきつけます。
今回の美術展はもっと丁寧に見たかったのですが、最後には足元がふらつきました。それで、ショップで図録を買いました。それが重い!(1.6キロ)宅配で送って貰いました。気長に眺めたいと思います。