こんにちは。

 

第13回エリーゼ音楽祭

東京1st予選の

審査員3名からの講評。


クラシックE部門、

演奏曲はベートーヴェン 悲愴第1楽章。

 

良い点

●どんな音で、どう演奏したいか、

よく考えており、

全てがはっきり伝わってきた。

●1フレーズ、1フレーズよく考えている。

●思念のこもった演奏に圧倒。

●細やかに研究、練習されたことでしょう。

●細かくしっかり勉強している。

●バランスよく考えて丁寧に弾いている。

●それぞれの部分について

変化を意識して弾いているのが伝わる。

 

課題

●和音の連続、8分音符の細かい動きを、

より細かく勉強を。

●左右交差のところは準備をしっかりと。

●和音の響きは良いが、押し込まないように。

●ペダルが残念。

きっといつものピアノと効き具合が

違ったのでしょう。

(↑なんとお優しい!)

●ホールに響いた音に耳を向けて、

細やかなペダル踏み加減の意識を。

●腕の筋肉で鍵盤を押すのではなく、

肘に体重を乗せ音を鳴らす使い方をすると、

より美しく、長時間弾けるようになる。

(↑疲れてしまったのをお見通しですね。)


ずいぶん甘口ではございますが、

良い点、課題含めて、

すべてわたくしの認識や意識と

一致しています。

 

客観的に自分を見ることが、

この曲に関しては

以前よりもできるようになりつつあります。

 

課題については、

緊張により動きの柔軟性が失われたことが

大きく影響していると思われます。

腕、指、肩、すべての可動域が狭くなりました。

このことは、演奏しながら感じておりました。

 

舞台袖でストレッチして臨んだのですが。。。

 

また、客席で他の方の演奏を聴き、

このピアノは

ペダルの扱いが鍵だと分かっていたのですが。。。

 

分かっていてもできない時ほど、

悔しいことはございません。

 

”美は細部に宿る”

と申しますが、

この曲についても、

特に細部に

研究の余地がまだまだ残っております。

 

 

今回、この曲の弾き方を、

意識の上でかなり変えました。

 

特に重音のバランスをよく聴き考えることと、

f、ffを出す時の

手や指の使い方を丁寧にすることを

心掛けました。

 

3月上旬に行われた、

ブルーメンシュタインピアノコンクール

全国大会と、

千代田区から助成をいただき開催した

ピアノ演奏会「美意識」での演奏の時とは、


同じではいけない、

変わらなければ、

とずっと思っていました。


ブルーメンシュタインコンクールでは、

審査員特別賞をいただいた演奏でしたが、

 

動画で振り返ると、

負け犬が吠えているような、

キンキンしたキツイ演奏でした。

 

その1週間後の、

ピアノ演奏会「美意識」の時も

ほぼ同様。

 

ブルーメンシュタインでの演奏動画を聴き、

”この演奏で受賞したからと言って、

満足するのは絶対に危険だ”

と察知しておりました。

 

誤解の無いように書きますと、


授与された審査員特別賞を、

生意気にも否定しているのではありません。


わたくしが受賞した理由は、


昨年まで同コンクールで弾いていた

ショパンとの対比で、

 

作曲家による違いを

はっきり出していたことだと考えており、

 

悲愴演奏の単体での受賞だとは

微塵も思っておりません。

(このことは、

審査員の先生とのお話からも、

伺えたことです。)

 

今回のエリーゼ予選では、

ブルーメンシュタインコンクールや、

美意識の会の演奏よりも、

少しでも”綺麗な音”

弾けたのでは、と思います。

 

レッスンに加え、

人前演奏や本番でいただく感想やコメント、

演奏動画の振り返り、

家族の率直な反応など、

 

気付きの機会は山ほどございますので、

アンテナを張って、

素直さを持って、

向上心を持って、

変化し続けたいなと思います。

 

素敵な皆さま、

佳き日となりますよう。