こんばんは。

品川区議会議員の阿部祐美子です。

 

今日は4月1日。

新しい年度がスタートしました。

入学や進学を目前に控え

新たな門出に期待が膨らみますねベル

 

でも、通学のための電車内で

痴漢被害があとをたたない

現実があります。

 

被害者の多くは

女子高生や女子学生。

中には、痴漢を恐れて

学校に通えなくなる生徒も

いるそうです。 

 

 

今日、届いた「痴漢抑止バッジ」は

高校の入学式の翌日から繰り返し

痴漢被害に遭った女子高生が、

お母さんとと一緒に考案したもの。

 

勇気を出して加害者を捕まえても、

別の加害者から被害は続いたため、

「私は痴漢に遭ったら泣き寝入りしない」

と書いた大きなカードをカバンにつけたら、

被害がパタリと止んだそうです。 

 

これをもっと付けやすくしたのが、

痴漢抑止バッジ。

この話を知った松永弥生さんが、

痴漢抑止活動センターを立ち上げ、

バッジの普及活動をスタートしました。

私は3年前に都内のイベントで

松永さんのブースに立ち寄り

活動に深く共感。

地道で真摯な取り組みを

心から尊敬しています。

 

バッジだけで効果あるの?

 

さて、こんなバッジを付けただけで

効果はあるの?

と思われるかもしれません。

最初は私も、「?」でした。

 

でも利用した高校生の

アンケートではなんと!

効果があった→61.4%

効果を感じた→32.9%

と、9割以上が効果を実感。

 

「安心して電車に乗れるようになった」

「痴漢に遭わなくなった」

「周りに女性が立ってくれるようになった」

など、具体的な変化が

多く寄せられました。

 

なぜ、こんな小さなバッジに

大きな効果があるのでしょうか?

 

「電車内や駅構内にある

『痴漢に遭ったら、勇気を出して声出して』

という標語、おかしいと思いませんか?

私たちは痴漢に遭って勇気を出したいのでなく

痴漢に遭いたくないのです」

と松永さんは、

冊子「痴漢抑止バッジの挑戦」で

書いています。

 

 

痴漢の発生を減らそうとせず

起こった後で被害者に

危険を冒して戦うことを求めるのは

おかしいと私も思います。

「私は泣き寝入りしません」という

メッセージは、ささやかながら「意志」であり

加害者になるかもしれない人を

躊躇させる。そのことが

効果に結び付いているのかもしれません。

 

痴漢をめぐる「思い込み」

 

松永さんは、活動を通して寄せられた

多くの相談の内容を通して、

痴漢に対するさまざまな

「思い込み」が、痴漢の解決を

阻んでいるではないかと考えています。

 

例えば男女間の認識の違い。

女性は60~70%が被害に遭っているのに

男性は「そんなに多いはずがない」と捉えています。

 

親子間でも情報共有がされていません。

被害を親に伝えたり、

親が自分の被害体験を娘に伝えることは

稀なようです。

 

そして、「痴漢に遭うのは若くて可愛い女の子」

という思い込み。

警察の防犯劇の内容ですら、

加害者→おじさん(中高年男性?)

被害者→可愛い女の子

助けてくれた人→イケメンのお兄さん

という設定だったそうです。

 

松永さんのもとには

「私は可愛くないから

被害を信じてもらえないかも」

「女性専用車両に乗ったら

自意識過剰と思われそうで怖い」

といった声も届いています。

 

警察庁「電車内の痴漢防止に

係る研究会」の調査では

被害者の年代で最も多かったのは

30代(33.8%)

次いで40代(26.9%)。

 

被害を訴えにくくする

さまざまな思い込みを

取り除いていくことも必要だと思います。

 

デザインコンテストやアニメ制作も

 

松永さんは、2016年から、

学生を対象に缶バッジの

デザインコンテストを実施。

デザインを考えることで、

痴漢抑止についても

深く考える機会を作っています。 

 

昨年は、普及のための

アニメ制作を目指したクラウドファンディング

「学生に知ってほしい痴漢の真実

:アニメーション制作プロジェクト」も

成功させました。

 

その返礼品として届いたのが、

このバッジです(説明がながいっ💦) 

 

今、緊急避妊薬や生理用品など、

タブーとされがちだった

女性の身体に関することがらが、

ようやく注目され始めています。 

 

痴漢もまさに、その1つ。 

 

電車内の痴漢は、

100年以上前の新聞にも載っています。 

もうそろそろ、この問題に

正面から向き合う必要があると思います。

 

痴漢抑止活動センターのHPは→こちら

 

 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ご意見、ご感想はこのブログのコメント欄、またはFBページInstagramまでお寄せください。