こんばんは。

品川区議会議員の

あべ祐美子です。

 

品川区地域公共交通会議で

導入が検討されている

コミュニティバスの計画案がまとまり

先月の区議会建設委員会で

報告されました。

3ルートのうち

大井ルートが4年度中に

試行運行される予定なので

ざっくり計画の概要を

お伝えしますね。

 

大崎・大井・荏原の3ルートで

 

コミュニティバスの運行は

区内の交通機関の整備状況や

高齢者・子育て家庭の分布

利用ニーズ調査や収支の試算などを

もとに素案がつくられました。

さらに昨年秋には、区内13地域で

ワークショップも開かれ

大崎・大井・荏原の3ルートに

変更が加えられました。

まずは各ルートを見ていきましょう。

 

1 大崎ルート

 

大井町東口を出発し、

品川区役所右矢印大崎駅西口方面右矢印

百反通り右矢印五反田駅右矢印

上大崎右矢印目黒駅 に至る

全長約13キロの、長いルートです。

 

素案の段階では、

五反田駅の手前で折り返す

ルート(地図上では青い線)に

なっていましたが、

大胆に延長されています。

 

上大崎地域は、区内では

公共施設が少ないエリアなので

延長で便利になるのは良いですねベル

近傍施設への配慮もあるのかな。

一方、かなり狭い道を通ることになるので

バスの小型化は必至。

区が重視する「採算性」に

影響するかもしれません。

 

また、出発地が大井町西口から

東口に変更されているのも注目。

現在、東口はバスの発着を

増やす余地はなく、

広町再開発を見込んだ

ルート案なのでしょう。

ちょっと政治的な路線に見えますうーん

 

2 大井ルート

大森駅を北上して右矢印

品川歴史館右矢印滝王子通り右矢印

西大井駅右矢印伊藤中学校方面右矢印

山王銀座商店街右矢印西大井駅

という、一部循環型の約8キロ。

 

 

素案の段階では、

西大井駅で折り返す

約5.5キロのコースでしたが、

これも大胆に延長です。

新たに加わった循環部分は

やはり品川区内では比較的

交通機関の少ない地域。

利便性向上が期待できますベル

 

ただしこちらも道路が狭く、

バスの小型化は避けられないはず。

大森~西大井までの需要と

バランスが取れるのか

まさに実証実験が待たれます。

 

3 荏原ルート

武蔵小山駅を出発し右矢印

スクエア荏原右矢印昭和大学病院右矢印

立会道路経由で西小山駅右矢印

武蔵小山駅に戻るという

4キロ余りの循環ルートです。

 

 

素案段階から変更はありません。

東急各駅と病院などを結び

地域の足となる

オーソドックスな計画。

このルートなら本当は、

小型バスでなくても運行可能でしょう。

 

 

まずは大井ルートで試行

とはいえ、残念ながらすぐに3ルートで

スタートするわけではありません。

新年度に事業者を選定し、

年度内に大井ルートでの

試行運行スタートを目指します。

 

事業者選定での主な運行条件は

 

運行日右矢印毎日(休祭日含む)

運行時間帯右矢印7時~21時

運行間隔右矢印20分

バス停間隔右矢印300m

運賃右矢印220円が基本(それ以下の提案も可)

車両右矢印小型バス・バリアフリー対応

 (日野自動車ポンチョ(ショート)を想定)

当初は36人乗りロングタイプを

想定していましたが、

変更後エリアにはロングは厳しく

定員が減るのと、

ルート長距離化で

必要台数も増えると、

採算を目標に乗せるのは

より困難になります。

 

区では、下記のような試算を基に

試行期間(4年間)の収支率を

50%と設定し、これを下回ると

廃止を含めた見直しをする考えです。

 

 

コミュニティバスの運行に

コストと利益のバランスを見る視点は

私は大切だと思います。

 

ただし、利益とは単に

運賃収入を指すのではなくて

バスの運行によって

高齢者が買い物に行けたり

子連れでイベント参加しやすくなったり

そうしたことによる経済効果や

保健医療・福祉ニーズの低減などの

利益も勘案すべきだと思います。

 

現在でも、高齢者の外出促進に

毎年数百万円を使っているのですから

コミュニティバスで外出促進が

図られるなら、正しく評価せねば。

 

コロナで移動を制限された私たちは

”移動”がいかに経済と結びついているか

充分に学んでいるはずなんですけどね。

 

今後のスケジュール

今後、事業者選定プロポーザルを経て

6月上旬までに事業者を決定。

第3回地域公共交通会議を経て

沿線住民との意見交換や

バス停の整備など行い

来年3月に試行運行スタートを

目指します。

4年目の令和7年度に

運航実績を評価のうえ、

本格導入か廃止かを決めることと

しています。

 

より高い収益率が見込める

荏原ルートではなく

ハードルの高い大井ルートの

試行&実績で存続を決めるというのも

痺れますね。

 

品川区地域公共交通会議のページは→ こちら

詳しい資料は、以下をご参照ください。

品川区におけるコミュニティバスの導入検討について (PDF)

品川区コミュニティバス導入計画(案) (PDF)

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ご意見、ご感想はブログのコメント欄、またはFBページInstagramまでお寄せください。

 

「いいね!」も押していただけると励みになりますラブラブ
 

<