おはようございます。
品川区議会議員の
あべ祐美子です。
 
15日の品川区議会
議員研修会は
「感染症対策と地域の活動支援」。
新型コロナをめぐる
ホットな状況を学びました。
 
講師は、公益社団法人東京都看護協会で
危機管理室アドバイザーの
堀成美先生です。
 
 
とっても盛りだくさんのお話の中から
特に、以下の5点についてお伝えしますね。
 
1 予防接種を遅らせないで!
2 海外との往来再開でリスク拡大
3 正確な対策と、PCR検査への理解
4 感染症対策の最適化
5 保健所の多忙と工夫(質疑応答から)
 
1 予防接種を遅らせないで!
 
コロナ禍による外出控え、受診控えなどで
子どもの定期予防接種
(麻しん、MRワクチンなど)の接種率が
全国的に下がっていますが、
特に赤ちゃんの接種が遅れると、
重い感染症のリスクが高まるので、
ぜひ受けてくださいね。
 
*品川区では、接種期間中に受けられなかった
定期予防接種は
期間が過ぎても公費で受けられる
措置を取っていますので、
ぜひご利用ください。
 
2 海外との往来再開でリスク拡大
 
9月以降、一部の国・地域から
日本を訪れる短期出張者が
14日間の待機期間中も
ビジネス活動を認められました。
その後も徐々に緩和され、
10月には約2.8万人
11月には約5.6万人が
入国しています。
 
チャーター便などで大人数で
入国する場合も
関係自治体や保健所などに
事前連絡があるわけではないそうです。
入国時検査での公費負担の考え方や
入国後に感染が判明した場合の
外国語での対応など
課題は多いとのことでした。
 
また、1の接種率低下とも関連しますが
麻しんや風疹などの持ち込みリスクも
心配です。
 
3 正確な対策とPCR検査への理解
 
新型コロナは道のウイルスということもあり、
さまざまな誤解も出回っています。
・消毒液の「噴霧」は危険
・「フェイスシールド」「マウスシールド」は
日常のマスクの代わりにはならない。
・フェイスシールドは医療・介護等の現場で、
マスクと併用して、目の保護のために付ける
・マウスシールドは、手話通訳など
特別な状況で、距離を保って使用する
 
などです。
 
また最近、民間の検査が増えてきた
PCR検査ですが、
 
・厚労省型(行政検査)=医師の指示で検査し、診断を行う。高額だが症状があれば保険適用
・経産省型(民間検査)=医師は不要。誰でも受けられ安価。検査が陽性でも診断できず保健所に届け出られない
 
一長一短、といったところですが、
最大の違いは陽性だった場合。
民間検査の場合は陽性になっても
検査機関が入院先等を探してくれる
わけではありません。
検査者数も陽性者数も
報告の義務付けはないため、
日々報道発表される「感染者数」も
民間検査分は直接反映されていません。
 
 
また、各機関によって精度が異なり、
精度検査の結果が出るのは年明けとのことでした。
 
このほかの課題として、堀先生は
医療や保健所のデジタル化の遅れや時間外労働の増加
感染症の初期対応から流行拡大期への対策の切り替えの遅れ
なども指摘されました。
 
4 感染症対策の最適化
感染症の対策は
「過剰にならない」「負担にならない」
ことが大切。とはいえ
具体的にどうすればよいのかが難しい。
堀先生が専門アドバイザーを務める
港区での「会食ルール」が
分かりやすかったので、
港区HPから転載します。
 
「これはダメ」というだけでなくて
「こうしてほしい」という内容があって
分かりやすいですね。
 
5 保健所の多忙と工夫
 
後半は質問タイム。
私も、海外からの入国に関してと、
他区の保健所の現状や工夫について
質問しました。
 
症状がある方の入院先を探すのは
東京都の役割となっていますが、
感染者の急増で都の手配が遅れがちになり
各保健所で一部せざるを得ない状況が
確認できました。
どの現場も本当に大変だと思います。
 
港区では
入院の優先順位を確認するのに、
備考欄を活用するよう
各医療機関に協力を求めたところ
スムーズに判断できるようになったとの
お話も伺えました。
 
次にコロナが落ち着いたら
ぜひぜひデジタル化を
進めてほしいと切に願います。
 
とても勉強になった研修会でした。
 
 
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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