ドキュメンタリーの秀作『がんばっぺフラガール!』 | 安倍寧オフィシャルブログ「好奇心をポケットに入れて」Powered by Ameba

ドキュメンタリーの秀作『がんばっぺフラガール!』

 見終わったあと、爽やかな感動が胸のうちに巻き起こった。

 『がんばっぺフラガール!~フクシマに生きる。彼女たちのいま~』(監督小林正樹、音楽ジェイク・シマブクロ、ナレーション蒼井優)は、人間味あふれるドキュメンタリー・フィルムの秀作である。

 福島県いわき市のスーパーリゾートハワイアンズとここのステージに立つフラガールたちも、今回の震災で大きなダメージを受けた。

 にもかかわらず、ホテル部門はより多大な被害地から避難住民を受け入れ、ガールズたちは全国巡演を押し進める。

 そもそもこのリゾート開設は、1965年の炭鉱閉鎖を乗り越えるための方策だったのだが、今回の災害は炭鉱閉鎖以上のきびしい試練となった。

 避難住民と支援する人たちのさまざまな苦難の光景が、画面に捉えられている。改めて被害の大きさに粛然とせずにいられない。

 フラガールのひとり大森梨江さんは、福島第1原発からわずか2キロのところに実家があった。ショウ再開のために、日々、努力する彼女の素朴な笑顔が美しい。

 空家となっている実家を訪れる場面には静かながら緊迫した空気が充満していた。

 演出・編集に奇をてらったところがないのがいい。しかし個々の人物像はきちんと捉えられている。監督自らのインタビューも自然体でうまい。

 具体的な説明は避けるが、未来の希望を託したラスト・シーンにほっとさせたれた。


http://ganbappe.j-cqn.co.jp/

映画『がんばっぺ フラガール!』より。
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『がんばっぺ フラガール!~フクシマに生きる。彼女たちのいま~』
10月29日(土) 新宿ピカデリー、丸の内ピカデリー他にて全国ロードショー
©「がんばっぺ フラガール!」製作委員会(ジェイ・シネカノン、Yahoo! JAPAN 他)