現代日本の代表的論客福田和也さんが、週刊新潮6月23日号の連載コラム「福田和也の世間の値打ち」でアメリカ現代劇『G・G・R~グレンギャリー・グレン・ロス』(デイヴィッド・マメット作、6月10~26日、銀河劇場)を絶賛していました。
このコラムは点数制を採用しているのですが、今回は「青山真治の初演出はキャスティングの妙で80点」、主演の「石丸幹二は、素晴らしすぎて95点」がつけられていました。福田さんほどの人がここまで褒めちぎっているのなら見逃す手はない。急いで駆けつけた
その結果は?
 まず詐欺まがいの悪徳不動産業界が背景のお話ですから、舞台にはどす黒い空気が漂っていなくてはいけないでしょう。それがかなり不足しています。石丸は口八丁手八丁の腹黒いセールスマン、ローマ役ですが、これまでの優男風二枚目からの脱出を試みれば試みるほど空転するきらいがありました。
 「このローマを見られただけで、十分、入場料の元が取れた、という感じ」
 と福田さんは絶賛していますが、本気かな。
 このお芝居の話、書き足りないので明日もう一回。

    『G・G・R』の舞台石丸幹二(左)と古参セールスマン、レーヴィン役坂東三津五郎
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©銀河劇場
撮影:渡部孝弘