6月号(東アジア貿易研究会-5) | 安部南牛 | 朝鮮文化資料室

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安部南牛が、朝鮮関係の本の書評を中心に掲載していくブログです。

元世界銀行北朝鮮問題専門家の「北朝鮮への経済的関与と脅威削減」が掲載されている。

この人は著名な北朝鮮問題家の山梨学院大学の宮塚利雄教授の幾つかの論文に目を通していない。それが一読して残念に思った。宮塚利雄教授は日本の北朝鮮問題家の中では数少ない北朝鮮の言葉に通じている学者である。佐藤勝巳が俺の処の西岡君は日本で二番目に朝鮮語が出来る、と褒めた時の宮塚利雄教授の言葉が参考になる。

「西岡君の出来るのは韓国語だろう。北朝鮮の言葉は俺の方が出来る」

宮塚利雄教授は90年代なかば、北朝鮮の稲作を論じた。北朝鮮の稲作への虫害が苦難の行軍の原因だと論じたのは宮塚利雄教授だったろう。

社会党左派の領袖の和田博雄が北朝鮮の稲作を心配した理由がこの「北朝鮮への経済的関与と脅威削減」では全く触れていない。

度々、論文で北朝鮮の農業生産を論じている青山学院大学の木村光彦教授に、北朝鮮における稲作の衰退を論じて貰ったら如何だろうか。