木村操編『島名村郷土誌』(推薦図書-105) | 安部南牛 | 朝鮮文化資料室

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島名の台地の重要性は古代製鉄の遺跡がある、というだけでなくつくばエクスプレス線が敷設されている事だ。その敷設で大きな役割を木村操氏は果たしたと指摘する向きもある。

木村操氏は谷田部町最期の町長を務めており、つくば市の二代目市長であった。『島名村郷土誌』は木村操氏が市長選挙へ出馬する直前に刊行されている。その発刊に尽くしたことが、今や木村操氏の大きな業績に数えられている。

それは島名村在住の文人であった鯉渕五郎右衛門所蔵の『島名村郷土誌』を復刊した事である。つくば市域で人口を増加させている一番の地域が島名の台地である。その歴史をきちんと残したことは、新たに移住してきた人びとへ、郷土を認識させる手引きである。