「端川郡の鉱山」(朝鮮研究-101) | 安部南牛 | 朝鮮文化資料室

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2004年9月に、木村光彦教授が『青山国際政経論集』64号に発表している。

田中喜代彦はこの端川の視察を行っており、その話を伺っている。

この論文は小泉二次訪朝の後に発表された。2003年の小泉訪朝の意味していたものを教えてくれる論文でもある。

金正日は小泉訪朝を端川開発への起爆剤として捉えていた。ガリウムひ素に執着したり、端川のマグネシウム金属生産に執着したり、金正日は北朝鮮の地下資源から国の発展を模索していた。そこへ日本は切り込むべきであった、にも関わらず、それが拉致問題解決への糸口であったに関わらず、佐藤勝巳に寄り切られた。

佐藤勝巳と西岡力師弟は余りにも崩壊論に固執し過ぎた。日本国民の金正日悪玉感情を盛り上げた結末が安倍晋三長期政権であった。拉致問題解決は遠くなった。

この木村光彦論文は、拉致問題解決への糸口を開く筈だったのだ。いま、読まれていない。