(1)
ちぎれた雲が 北の空へと流れてゆくわ
あなたの名前 呼んでみたけど
手のひらを 冷たい風が すり抜けるだけ
愛するだけじゃ 足りなくて
待ってるだけじゃ 淋しくて
枯れ葉 舞い散る 石畳
こぼれた涙をぬぐったの
握り締めてた 鬼灯 ひとつ
ハラハラと心迷わす 秋の夜
(2)
ガラス越しに 迫る黄昏 願いを込めて
あなたの姿 探していたの
いつになく 我がままばかり言いそうになる
抱かれるだけじゃ悲しくて
「さよなら」だけじゃ切なくて
街にあかりが灯る頃
無性にあなたが欲しいのよ
妻と言う字を書き綴っては
ため息でそっとなぞった 秋の夜
