〝あの頃シリーズ〟ブログ、今回は4thシングルとしてリリースされた冬の幻です。

 

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冬の幻

 

「冬の幻」の初期デモ版のAメロは、ビートも少し跳ねていて完成版よりもドリーミーな感じでした。

Bメロ、サビが抒情的だったから、入りのAメロは明るさを感じさせるより、少し抑え目の切ない雰囲気の方が良いのでは、と思いました。

チキンな僕は「◯◯さんも言ってたんだけどね」という卑怯な枕詞を付けてAメロの直しをyasuにお願いしました。

 

そして数日後、彼から新たに届いたのが皆様ご存知のメロディです。

そこに、(男女のエピソードは逆になったものの)ファンから頂いたお手紙が元となって書き上げた、あの歌詞が乗って「冬の幻」となりました。

本当に素敵な楽曲だと思います。

 

完成直後、Aメロを変えてもらった負い目からか、yasuにお墨付きをもらいたくて「冬の幻、いい曲だよね?」と尋ねてみたのですが、そんな僕の気持ちを知ってか知らずか「そーですか?」としか答えてくれません。

僕はしつこいので、その後も何かにつけて「冬の幻、いい曲だよね?」と聞くんですが、yasuの答えは頑なで、いつも「そーですか?」です。

 

時が過ぎて、『2012』のツアーでは「冬の幻」のアコースティックバージョンが披露されました。

(「Live Acoustic Album~君がいるから~」にも収録されていますね)

 

このツアーの名古屋公演でもアコースティック版の「冬の幻」が演奏されたのですが、声を詰まらせて一瞬、yasuが唄えなくなる場面がありました。

涙の理由は、過去に本人の口からインタビューで答えてますので敢えてここでは触れません。

 

〝大切な人〟を想い、心を込めて唄った「冬の幻」。

 

ファンの手紙から産まれた曲だったけど、最後に目を描く仏像の魂入れみたいに、その日、「冬の幻」は真の意味でyasu自身の〝歌〟になったんだな、そう思いました。

 

「逢いたい...」 逢いたい気持ち 抑えられない

 

今世でお別れした〝大切な人〟とは来世でもきっと逢えると僕は本気で信じてます。

 

冬の幻、いい曲だよね?