まずは筆者の職歴と趣味を示します。

 筆者は1945年に農家の三男として生まれ、高校卒業まで田圃や畑、焚き木の背負い出しなどの野良仕事をしていました。そして1965年に某国立短期大学電気工学科を卒業してから、工作機械製作所設計課に1年半勤務、その後、某造船会社に出向して漁船の艤装設計に約1年勤務。23歳の時に横浜のエンジニアリング会社に出向、および多くの設計事務所に勤務し、石油精製装置やLNGプラント、化学プラント、および火力発電所と原子力発電所などの配管設計を45年間勤めてきました。

 

 小学生の頃から東映時代劇と歌謡曲が好きだった筆者は、高校生になった頃から洋画とアメリカン・ポップスに、社会人になってからはマカロニ・ウエスタン、リバプール・サウンズ、ディスコなどの大フアンになりました。特にマカロニ・ウエスタンに関しては、15年前からネットでDVDを約80枚も購入したにも関わらず、1昨年4月より朝日新聞出版の「マカロニ・ウエスタン傑作映画DVDコレクション」を定期購読しました。

 

 そして今、YOU TUBEで過去のヒット曲を検索して、思い出の曲を視聴しています。もちろんプロ野球観戦とか麻雀、旅行なども好きでしたが、年金生活なので散歩を積極的に行なっている程度です。

 

 そのほかには、このようなブログを書いたり、映画や電子書籍のカスタマーレビューを書いたり、小説も下手なりに書いています。結局のところ、電気工学科を卒業しましたが、工作機械と漁船の艤装設計、そしてプラント配管設計(プラントパイピングエンジニア)を経て、物書きをしています。

 

 ところで、ブルース・リー主演の『ドラゴンへの道』という映画がありますが、プラントパイピングエンジニアにも仕事を遂行するにあたって心構え、方法などがあり、それとは別にブルワー・アンド・シップレーの人生の道という歌もあります。

 

 ここではジュリアーノ・ジェンマ主演の『怒りの荒野』という映画から、ガンマン心得十カ条に通ずるものと筆者が好きな言葉を比較し、併せて映画の中から人生に有意義な歌詞などを紹介したいと思います。

 

第一章.プラントパイピングエンジニアの心得

 一.『怒りの荒野』のガンマン心得十カ条

 本映画は1967年イタリア製作、監督がトニーノ・ヴァレリ、マカロニ・ウエスタンのプリンスといわれたジュリアーノ・ジェンマとリー・ヴァン・クリーフの共演、音楽は女性のリズ・オルトラーニで、オープニングの動画と音楽が秀逸です。音楽はクエンティ・タランティーノ監督の『ジャンゴ//繋がれざる者』と、韓国映画の『群盗』にも使われています。

 それでは『怒りの荒野』に出てくるガンマン心得十カ条を、ネットの資料を基に下記に示します。

 

教訓その一.他人にものを頼むな。

教訓その二.絶対に他人を信用するな。

教訓その三.銃と標識の間に立つな。

教訓その四.拳も弾と同じだ。最初の一発で勝負が決まる。

教訓その五.傷を負わせたら殺せ。見逃せば自分が殺される。

教訓その六.危険な時ほどよく狙え。

教訓その七.縄を解く前には武器を取り上げろ。

教訓その八.相手には必要以上な弾を渡すな。

教訓その九.挑戦されたら逃げるな。全てを失うことになる。

教訓その十.ガンマンは足を洗えない。

 

 当時、劇場やTV放映で観た字幕と他のネットに投稿されている心得十カ条では、日本語の解釈が異なっているものもあります。その中でプラントパイピングエンジニアの心得として適切だと思われるのは、教訓その四とその六、その九、そして最後のその十でしょうか。もちろん各人の解釈によって異論があることだと思います。なお、以下の文章ではプラントパイピングエンジニアを略してパイピングエンジニアとします。

 

 二.パイピングエンジニアとして活用できる心得

 それでは教訓その四.拳も弾と同じだ。最初の一発で勝負が決まるについてひと言。

我々の仕事も同じです。客先に提出する図面や電子データなどは、十分にチェックしてから提出しなければなりません。また、客先に出向する際は初日の印象がとても大切です。

 

 次の教訓その六.危険な時ほどよく狙え。は仕事に追われている時ほど、慎重にならなければなりません。些細なミスから墓穴を掘るということがあります。油断大敵とはこのことで、筆者の一番お気に入りが危険な時ほどよく狙えです。これは殆どの仕事についてもいえることだと思います。

 

 さて次の教訓その九.挑戦されたら逃げるな。全てを失うことになるは別な解釈があり、挑戦されたら断るな、断れば戦わずして負けたことになる。筆者はこちらの解釈のほうが好きです。似たような文言ですが、負けたくなかったら挑戦を受けろ! ということですから、それ相当の技術を持ち合わせる必要があります。切磋琢磨といいましょうか、プロフェッショナルへの道を追求しなければなりません。

 

 最後の教訓その十.ガンマンは足を洗えないは筆者がいうまでもなく、全くその通りです。ガンマンだけでなく『ドラゴンへの道』や剣の道、はたまたパイピングエンジニアへの道にしても奥義を極めた人は、そこから抜けることはできません。それゆえに厳しく、且つ誇りを持つことが大事なのです。

 

 その他の教訓は、プロガンマンとしては必要でしょうが、パイピングエンジニアへの教訓としては、さほど参考にならないと思います。

 

(その2に続く)