昨夜、昔やっていたバンドの音源が聴きたくなってカセットテープをごそごそ探していました。そしたらお目当てのものじゃないものが目に入って、懐かしくて一時聴いてしまいました。
これです。
戸川純の裏玉姫です。
この人、アイドルとして活動したいたと思うのですが、ハルメンズ(サエキけんぞう等が在籍)のおっかけをしていた縁で、フロントに迎えられ1983年に戸川純とヤプーズとして活動を開始しました。その前はゲルニカというユニットを組んでましたね。
それで1984年にファーストアルバム「玉姫様」を発表、同年、ラフォーレミュージアム原宿でのライブを収めたのがこの「裏玉姫」です。なぜか当時はカセットだけで発売されていました。
この人、あの独特なビブラートの歌唱が印象的で、玉姫様は当時のニューウェーブ的アングラ加減と何とも言えない気持ち悪さが癖になる楽曲が並び癖になる作品でした。色もの扱いされていましたが、ニューウェーブ、アコースティック、アンビエント、テクノと音楽性は多彩で、戸川さんの透き通った声の歌唱が素晴らしかったです。
それで、「裏玉姫」は半数は玉姫様からの曲で、あとは新曲?という構成になっていました。
幼児みたいな歌い方や、ドスの効いた暴れた声など多彩な歌唱が楽しめます。普通のアイドルや歌い手ではありえない声を出しています。それでいてMCではピュアな声で喋るところなど萌えます。
1曲目の「玉姫様」から既にぶっ壊れていて、かなり変な世界になってます。このひと、どこまでが芝居でやってるんだか、どこからいっちゃってるのか解らないところが面白いところ。
オーディエンスは、「戸川純」コールがあがったり、「純ちゃーん」など歓声があがって、かなりの熱気を感じられます。
やはりかなり変な世界なのですが、ライブのほうがバンドサウンドになっていてロックっぽくなっています。普通のロックファンにはこっちのほうが取っつきやすいかもです。
これは後にCDで再発されたりDVDも発売されたりして今も出回っているようなのでとくに価値はないでしょうかね。カセットってことで珍品になりますかね。
この人、アングラなイメージがあったんですけど、そうでもなかったですね。ドラマにも出ていたし(題名は忘れたけど「ツヤ」という役だった)、私らの永遠のアイドル薬師丸ひろ子の終演映画”メインテーマ”にも出演してました。一番有名なのは、「おしりだって洗ってほしい」という某トイレのCMでしたね。
戸川純/ベビーラブ