普段、24時間テレビはまともに見ないんだけれども
たまたま点けた時に作曲家・すぎやまこういちさんのドラマが始まって…
ついつい見入っちゃいました
すぎやま氏といえば、私の中ではやはりドラゴンクエスト。
初めて手に入れたのはドラクエ6。当時は10,000円超えだったけど、じいちゃんばあちゃんが買ってくれました
それまでアクション系しかプレイしてこなかった私にとって何もかもが新鮮で、かなり没頭したものです
今回のドラマは、そのドラクエの音楽に焦点を当てたものでした。
きっかけはすぎやま氏が夢中になっていた将棋ゲームに「ご意見を」と求める葉書が付いており、そこに「音楽が入っていないので、何とかしたらと」と書いて送ったところ担当者の目に留まったこと(Wikipediaより引用)。
プライベートでも音楽に貪欲だったんですね💡
ここから伝説が始まったかと思うと、何という偶然、何という運命。
そんな奇跡の出会いがあったものの、
独自で音楽を作るつもりだった製作陣は、主に歌謡曲やTVCM曲などに携わっていたすぎやま氏は畑が違い過ぎる、と反発したようです。
それでも「今までにない」という観点からプロデューサーが説得し、作曲をお願いすることに。
当時のソフト容量が64KB。今だとスマホの写真1枚も撮れません
使える音は3和音まで。素人考えだとギターコードでも6つの音が鳴るから、かなり少ないと思います。
そんな過酷な制約の中、ゲーム音楽にクラシックを持ち込みたいと考えたすぎやま氏。
彼の熱意が実り、ついに歴史に残るテーマ曲が誕生しました。
ちなみに、同曲を作る前に
開発者の堀井雄二氏に聞いたことは、
「勇者とはどのような人ですか?」
その問いに堀井氏は、
「勇者とは諦めない人のことだと思うんです」
主人公となったプレイヤーは、様々な困難にぶつかり時には敗北もする。
しかし、諦めず地道に経験を積めば必ずゲームをクリアできる。
そういった旨を仰っていました。
このセリフを聞いた時、年のせいか目頭が熱くなってしまいました。
"強い"でもなく、"賢い"でもなく、"諦めない"。
そして、コマンドにはちゃんと「にげる」という選択肢もある。
キツい時には逃げて、体制を整えてやり直せばいい。
これが誰しもが勇者になれた、そして、ドラクエが今日まで続く理由なのではないでしょうか。
P.S.
作曲に要した時間はたった5分!
いや、本人曰く「54年(歳)と5分」だそうです
昨年には東京オリンピック開会式で演奏され話題となりました。
その約2ヶ月後にすぎやま氏は90歳で永眠しました。
お別れは残念ですが、亡くなる前に見届けられたかと考えると、率直に良かったなと思います。
あぁ、今聴いても胸が高鳴る…
素敵な音楽をありがとうございました。