以前、リアム・ギャラガーの声について考察した記事を書いたことがありました。
おそらく「リアム 声」で検索するとヒットするのか、1年以上前の記事にも関わらず、今でも30〜50/週のアクセスをいただいています
リアムの声をアルバム順に評価してみた
そんなリアムさん、声だけでなく歌う姿勢にも特徴があることで知られています。
よく過去映像等で見るのは、
「後ろで手を組み、マイクに向かって顔を突き上げる」この姿。
足もかなり開いています。
一般的なイメージもこれかと思います
漫画「Beck」の主人公、コユキの歌い方なんかまさにそうですね。
しかしながら、デビューから現在までを振り返ると徐々にマイナーチェンジしているんです。
というわけで、
今回は年代順にリアムの姿勢について分類してみました。
独断と偏見ですので、何卒ご容赦くださいm(_ _)m
各項目を5段階評価し、★は1点とします。
では始めていきます
◎1994年(デビュー時)
【依存期】
握ったり、握らなかったり。少しずつマイク離れしていきます。
◎1994年(1stアルバム〜Whatever発売)
【自立期】
後ろ手 ★
ガニ股 ★★
重心 ★★★
マイク角度 ★★
歌いやすさ ★★★★
この頃から完全にマイクを離して歌っています。手は後ろではなく、横に下ろした状態。直立に近い形で、だいぶ重心も安定してきました。
マイク角度は水平で顔はやや上向きですが、まだ歌いやすい部類でしょう。
◎1995年(2ndアルバム発売)
【確立期】
後ろ手 ★★★★
ガニ股 ★★★
重心 ★★★★
マイク角度 ★★★
歌いやすさ ★★★
ガニ股度合いは少ないものの、後ろに手を組み、マイクは下向き加減。右肩が少し下がって体はやや斜め。リアム・ギャラガーのスタイルをほぼ確立したと言っていいでしょう。ただ、この辺から歌いやすさは後退していきます。
ポケットにインするパターンも。
◎1996年〜2006年
(ネブワース〜6thアルバム発売)
【安定期】
後ろ手 ★★★★★
ガニ股 ★★★★★
重心 ★★★★★
マイク角度 ★★★★★
歌いやすさ ★
前年に確立したスタイルをより強固なものにしていきます。足は大きく開かれ、体をしっかりと支えています。顔は上向き、右肩は顕著に下がり、歌いにくい事この上なし。
妙にオラついているのも特徴で、オラオラ期と呼んでもいいでしょう。これは10年以上にわたり継続しました。以下、約2年おきの映像と共に振り返ります。
1996
まだ比較的ソフトな時期です。
1998
個人的にとても好きなリアム。声、ビジュアル、ファッション共に最高です♬
2000
レノン風味。体の傾き度合いはこの時期から5〜6年がピークかと思います。
2002
鍛えた体でドッシリと。
2004
ちょっとフリースタイルが入っています。ノエルの仏頂面がなんとも(笑)
2006
普段の姿勢もこうなんじゃ…というくらい完成されています。
◎2007年〜現在
(Oasis末期〜Beady Eye〜ソロ)
【円熟期】
後ろ手 ★★★
ガニ股 ★★★
重心 ★★★★
マイク角度 ★★★★
歌いやすさ ★★★
安定期では体を落としてガッチリと型を作っていましたが、この時期は適度に脱力している印象です。リアム自身、30代後半に差し掛かったことも関係しているのかもしれません。手は組まずに後ろもしくは横に置き、マイク角度もほぼ水平に戻っています。
2007
ブリットアワードで功労賞を受賞。ギャラリーが豪華です
2008
ビジュアル、パフォーマンス、カメラワーク共に最高。オアシス後期ではお気に入りのライブです。
2012
ビーディ・アイ@ロンドン五輪。ここでも手は組まず。
2019
ソロ@MTV Unplugged。マイクは下向きですが窮屈さは感じません。
【まとめ】
リアム・ギャラガーという強烈な個を形成する「歌う姿勢」。それは最初から完成されていたわけではなく、時に人間の成長のように、時に武道の型のように、様々な変遷を経て構築されていきました。
来年には50歳を迎えるリアム。既に明鏡止水の境地に至ったのか、それともまだ進化の途中なのか。今後も注目していきたいと思います。
おや?
2018年にはこんな光景が…
なんとマイクを持っているではありませんか
まさかの先祖返り?
それもまた一つの道ですね