『マンマ・ミーア！』ケネディセンターでのツアーはオーバー・ザ・トップの楽しさ！
この気分が良くなるミュージカルは、誰もが「ダンシング・クイーン」になること間違いなしです！！
ギリシャの島の楽園での結婚式が目前に迫る中、若い花嫁が母親の日記をこっそり調べ、生まれてから一度も会ったことのない父親を見つけて、完璧な日を迎えようとします。候補者の三人の父親が実際に結婚式に現れると、キャンピーな混乱が巻き起こり、ソフィが結婚する前に自分が誰で何を求めているのかを解明しようとする中、愛は耐え忍びます。ABBAの曲に基づき、ベニーとビヨルンによる音楽と歌詞、フィリダ・ロイドが監督した『マンマ・ミーア！』の北米ツアーが現在ケネディセンターで上演中です。この音楽は大音量で、派手で、オーバー・ザ・トップな楽しさで、誰もが「ダンシング・クイーン」になれること間違いなしです。
＊「『マンマ・ミーア！』のジャリン・スティール（ターニャ役）、クリスティーン・シェリル（ドナ・シェリダン役）、カーリー・サコラブ（ロージー役）。ジョアン・マーカス撮影。
今夜の出来事を動かしたのは、断固とした態度を持ちつつも迷っているソフィ・シェリダン役のアリサ・メレンデスでした。彼女の絹のように滑らかで力強い声は、外で答えを探している若い女性のために、強さと感受性の完璧な組み合わせでした。「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」や「ハニー、ハニー」での親友アリ（ヘイリー・ライト）とリサ（ロレアル・ロシェ）との共演や、「アンダー・アタック」の際立った（そして幻覚的な）解釈に至るまで、メレンデスのリリカルで流れるようなアルトトーンは全体を通して見事でした。「レイ・オール・ユア・ラヴ・オン・ミー」でのフィアンセのスカイ役のグラント・レイノルズとのデュエットも特に魅力的で、若い恋愛の激しさと若さの遊び心がこの作品の中心にあることを強調しました。
＊『マンマ・ミーア！』のアリサ・メレンデス（ソフィ・シェリダン役）とクリスティーン・シェリル（ドナ・シェリダン役）。ジョアン・マーカス撮影。
若い頃の選択を強制的に思い出させられたのは、ドナ・シェリダン役のクリスティーン・シェリルでした。彼女の声はロッカーの力強さを持ち、各ノートに力強く膨れ上がりました。アップテンポな曲で他の人と一緒に歌うときにはボーカルがややよろめくように聞こえましたが、バラードでは完璧で、シェリルが最も輝きを放ちました。「S.O.S.」や特に「ザ・ウィナー」の切迫感は、コントロール、プロジェクション、そして何十年も前の心の痛みの力のマスタークラスでした。 ドナを支えたのは、彼女の二人の親友：自信に満ちたターニャ役のジャリン・スティールと、陽気なロージー役のカーリー・サコラブでした。彼女たちは「チキチータ」やドナとダイナモスとしての「スーパー・トゥルーパー」でのソロの瞬間でも、一緒にいても楽しさを全開にし、舞台の隅々まで喜びで満たしました。ターニャの場合、「ダズ・ユア・マザー・ノウ」は、彼女の声とステップで舞台上のすべての人を文字通り、そして比喩的に踊り回らせました。スティールのクールな自信は、その外見から声まで、彼女が弄ぶことを決めた男性からの注目を集めました。無尽蔵のコメディタイミングと驚異的なフィジカルコメディの才能で、ロージー役のサコラブは観客のお気に入りでした。特に「テイク・ア・チャンス」では、ビルを追いかけ回して観客を笑いの渦に巻き込み、最初から最後まで遊び心のあるパフォーマンスの締めくくりでした。
しばしばドラマに巻き込まれたのは、ソフィの三人の父親候補、サム・カーマイケル役のビクター・ウォレス、ビル・オースティン役のジム・ニューマン、そしてハリー・ブライト役のロブ・マーネルでした。彼らはそれぞれ自分のキャラクターのビットに完全にコミットし、その性格の癖を背景にあるイースターエッグのように散りばめました。ニューマンのビルにとっては、「テイク・ア・チャンス」が、孤独な生活を終わらせるいたずら好きなテナーを引き出しました。ハリーにとっては、「アワ・ラスト・サマー」が、彼のキャラクターのふざけた性格がしばしば許さない、より真剣な場面で彼の声を輝かせました。そしてサムにとっては、「ノウイング・ミー、ノウイング・ユー」が、20年間遅れてしまった真の愛に苦しむ男性のボーカルと感情のコントロール（そしてその後のコントロールの喪失）の素晴らしい例でした。
＊『マンマ・ミーア！』25周年ツアーのカンパニー。ジョアン・マーカス撮影。
しかし、この作品のエネルギーの根底にあったのは、間違いなく、一生懸命働き、素早く動くアンサンブルの熱意とカリスマ性でした：パトリック・パーク（ペッパー）、ルイス・グリフィン/ニコ・ディプリモ（エディ）、ブレイク・プライス（アレクサンドリオス神父）、ゲイブ・アマト、カロ・デイ・アタイエク、アディア・オラネティア、トニー・クレメンツ、エミリー・クロフト、マディソン・デッドマン、ジョーダン・デ・レオン、パトリック・ダン、ステファニー・ジェニト、ジャスミン・オーバーバウ、ドリアン・クイン、ザビ・ソト・ブルゴス、そしてエイミー・ウィーバー。「ギミー！ギミー！ギミー！」や「ヴーレ・ヴー」は、彼らのショーへの献身と、彼ら全員が一緒にどれほど楽しんでいたかを示す、鮮やかな例でした。
キャストをサポートしたのは、舞台上のキャラクターと同じくらい賑やかでカラフルなクリエイティブチームでした。ハワード・ハリソンによる活気ある照明デザインやアンドリュー・ブルースとボビー・エイケンによるサウンドデザイン、アンソニー・ヴァン・ラーストによる目まぐるしいほど元気な振り付け、ルーシー・ガイガーによる素晴らしい衣装デザインなど、このショーが25年間も観客を立ち上がらせてきた理由が一目で分かりました。
ジュークボックスミュージカルがますます一般的になってきている中で、ABBAのすぐに認識できる曲から作り出された物語とキャラクターは、今でもその中で最高の例の一つであり、時間を超越した喜びを創り出しています。どの年齢層にも楽しめるフィーリングの良いミュージカルで、ケネディセンターでの『マンマ・ミーア！』は、あなたの体にグリッターを注入し、最後には通路で踊りたくなるようなチケットです。
上映時間：約2時間30分（15分の休憩を含む）
『マンマ・ミーア！』は25周年の全国ツアーの一環として、2024年9月1日まで、ワシントンD.C.のケネディセンターのオペラハウス（※）、2700 F St NWで上演中です。チケット（$49～$209）は、ボックスオフィス、オンライン、または（202）467-4600または無料通話（800）444-1324までお電話でご購入いただけます。ボックスオフィスの営業時間は月曜日から土曜日は午前10時から午後9時まで、日曜日は午後12時から午後21時までです。
『マンマ・ミーア！』のプログラムはオンラインでご覧いただけます。
年齢10歳以上推奨。
新型コロナ安全対策：ケネディセンター内のすべてのスペースでは、訪問者とスタッフに対してマスクの着用は任意です。マスクを着用したい方は、そのままお着けください。
＊上記画像をクリックすると動画に移行します。
※ワシントンD.C.のケネディセンターのオペラハウス：ジョン・F・ケネディ・センター・フォー・ザ・パフォーミング・アーツ（通称ケネディセンター）の中にある劇場の一つです。ケネディセンターはアメリカ合衆国の首都ワシントンD.C.に位置し、演劇、オペラ、バレエ、コンサートなどの様々な公演が行われる国際的に有名な文化施設です。
オペラハウスはケネディセンターの中でも特に大規模な劇場で、主にオペラやバレエの公演が行なわれるほか、大規模なミュージカルや演劇も上演されます。この劇場は約2,300席を有し、豪華なインテリアと最先端の音響設備が備わっています。ケネディセンターのオペラハウスは、米国で最も権威あるパフォーミングアーツの会場の一つとされています。