何とか返却日までに読み終わりました。

 

「落日」

↑図書館名を塗りつぶしたので若干不自然

 

以前、WOWOWでドラマ初回(無料放送)を見て、

どうしても続きが気になり、

すぐに図書館で予約した作品です。

 

 

冒頭に、寒空の中アパートのベランダに出された少女が、

仕切り板を挟んだ隣の部屋のベランダで人の気配を感じます。

自分と同じ境遇の少女なのでは?と思い、

指で床をたたき、お互いの存在を知らせるという交流が始まります。

 

もう、ここから重いですよね…

 

湊かなえさんの作品は久しぶりですが、
やっぱり【イヤミスの女王】
始まりからとことん重くて暗いです。
 
物語の背景には、
引きこもりの青年が両親と妹を殺めた『笹塚町一家殺害事件』があり、
この事件を題材にした映画を撮りたい監督から
脚本を依頼された主人公の目線で話が進みます。
 
ふたりに共通する地方の小さな町の、
夕陽が美しい海岸や鉄塔が効果的に使われているであろうと
ドラマを想像しながら原作を読みました。
 
引きこもりは[いじめ]と無関係ではないし、
親の過干渉や無関心は子供の心に深く影響を与え、
人を妬む気持ちが歪んだ行動を引き起こす…
 
今まで読んできた作品の多くが同じような展開になりましたが、
救いの場面もありました。
 
【落日】の後には【日の出】があるように、
主人公の人生も明るく温かいものに向かって欲しいと願います。
 
 
そしてもう1冊。
タイトルを書かなかったのは長すぎたから。笑
 

「87歳、古い団地で愉しむ ひとりの暮らし」

 
今まで、60代とか80代とかのシニアおひとり様が
書かれた書籍は何冊か目にしてきましたが、
 
多良美智子さんの暮らし方が
私には1番合っているような気がします。
 
それは、息子たちとは敢えて同居せず、
築55年の古い団地で、気ままにのんびり暮らすこと。
 
4階の自室まで階段を上り下りし、
毎朝のラジオ体操を欠かさない。
 
プロテインやアマニ油、オートミール、おからパウダーに
野菜やフルーツを入れたスムージーを作って毎日飲む。
 
市民センターで催されているコーラスや、絵手紙、写経、麻雀などの
コミュニティに参加して(お金をかけずに)楽しむ。
 
多良さんのモットーは参考になることばかりです。
 
『できない事が増えるのはしかたない。まだできることを楽しもう』
『人とは深入りしないで、会ったときに楽しければそれでよし』
『‘’どうにかなる‘’で くよくよ悩まない』
 
お孫さんと一緒に立ち上げたYouTubeチャンネルが大人気の多良さんは、
私の理想の生き方をされている素敵なユーチューバーさんです。