本日の経済建設委員会終了後は、委員会の所管事務調査として作況調査に出発しました。


従来は経済建設委員しか参加できませんでしたが、今回は日程的に参加可能な議員の皆さんも委員外議員として参加しています。
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最初は、嘉多山の石川さんの圃場へ
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作況状況は次の通り


・じゃがいも 

若干の遅れはあるが順調。しかし、低温の影響で病気が出始めているのが心配。


・麦 

今年から市内の品種は全て「きたほなみ」に変えている。反収10俵程度だったものが12俵程度に増えるときいているので期待しているが、天候の影響で生育が遅れ気味なのと、空穂のある欠株もあり、どの程度までのびるかまだわからない。

※「きたほなみ」は小麦粉の色、うどんの加工適性がオーストラリア産小麦「ASW」に匹敵する品質で、製粉性が優れ、多収で穂発芽に強い日本めん用の小麦新品種


・ビール麦

順調だがハモグリバエの被害がではじめている。


・ビート

順調だが植えつけが10日遅れた影響は確実にあるだろう。



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続いて網走市営美岬牧場へ。

美しい景観と共に現在の牧場の状況を伺う。


※このあとはカメラの電池が切れてしまいましたので写真はありません。


続いて中園の金澤さんの圃場へ

降雹被害にあったビートの状況と、北海道では唯一網走だけで(しかも3戸の農家のみで)栽培されている行者菜を見せていただく。


ビートは場所によって違うが回復している状況が見えた。それでも収量は2割から4割は減るだろうとの事でした。


続いて行者菜を見せていただく。

行者ニンニク(アイヌネギ)とニラを掛け合わせて作られたもので、全国5か所でしかつくられていないとのこと。


見た目はニラに近いですが、臭いはやはり行者ニンニクに近いものでした。食べた後はそこまでは臭いがきつくないということと、栄養価などがニラや行者ニンニクをはるかに上回ることから人気の出始めた新野菜です。


旭川のイオンにも毎日100束出荷しており、即日完売の状況だということも教えていただきました。

なお、網走市内でも直売所や、生協でも購入できるとの事です。(お好み焼きの「八点鐘」さんでも行者菜を使ったお好み焼きが食べられるそうです♪)


その後原生牧場さんで昼食をいただいたあと、音根内の藤石さんの圃場へ。生薬の原料であるセンキュウを見せていただく。


薬湯のようなにおいが到着すると漂ってきました。

センキュウはセリ科の植物で、その根を乾燥させたものが漢方薬の原料として使われています。

(株)ツムラが網走市に対して提案があったことから平成20年よりつくられ始めました。


現在は、乾燥場の確保が課題でなんとか今は対応できているが今後の事を考えると乾燥場の整備を農協や市に対して求めたいとの事でした。

また、10月に収穫期を迎えるとの事ですが、ほぼ同時に植えつけをおこなわなければならない作物だそうで、ビートと時期が重なることもあって種を取る作業が大変だとの事でした。


人件費などのコスト面と併せてそこをどうクリアするかも今後作付量が増えると大きな課題となってきそうです。


また、現在ソウジュツの試験栽培も始めており、これは国内初の試みとのことでした。今後の展開に期待したいところです。


続いて網走市農業総合管理センターへ。ここは指定管理者で東京農業大学が運営しており、東京農業大学寒冷地農場という位置づけで、宮古島など全国4か所にある東京農大の実験農場の一つにあたります。


また、営農部門を持っているというのは全国的にも大学では珍しいとのことでした。

様々な実証研究や種イモのそうか病対策などで成果を上げているこの農場では、ホップの栽培試験をはじめ、様々な品種の育成試験なども行われており、今後の網走農業に適応できる品種の開発なども期待されるところでした。


網走の基幹産業である農業。

私は今後の発展に期待しています。


しかし、農産物及び海の恵みに対する放射線の懸念。

このことは別の問題として網走でも存在しています。


今回作況調査をさせていただくなかで、改めて私たちの愛するまちの第一次産業を守るためにも、全ての食品への放射線検査を国の責任において実施する体制整備の必要性を強く感じました。


福島県周辺だけではなく、網走を含めた全国でやはり必要だと私は思います。

それが将来への安心と笑顔を守ることに繋がります。


残念ですが、日本はそういう状況の国になったのです。