物理的な時間と体感的な時間は違う。
大きな動物には時間はゆっくりと経過し、小さい動物には時間は早く経過する。
哺乳類であれば、象でもネズミでも生まれてから死ぬまでに心臓の鼓動は20億回、呼吸は5億回とされている。
象は100年近い寿命がありネズミは数年の寿命だが、物理的に大きく違う時間の長さを
同じくらいの時間の長さと感じているらしい。
人間に限ってみれば、日々の生活の中で同じ時間の長さを違った感覚で受け止めている。
ここには、集中する力が関わっていると思う。
集中とは、余計なことを考えず一つの物事を深く考えるという事である。
偉人といわれるアインシュタインやニュートンは優れた才能の前に、物事に取り組む際に深い集中をしていたはずだ。
一流とされるスポーツ選手は、どの選手も本人の身体の100%を超える力を感じるが、
試合の状況を左右する大切な局面ほど深い集中をしている。
それが決死の覚悟となって伝わってくる。
野球選手やサッカー選手の中には、自分がプレイヤーであるにもかかわらずまるで上空から見て全体像をとらえているかのような、俯瞰する力を持った選手がいる。
そういった選手は明らかに周囲の選手に比べてプレーの質が違う。
サッカー元日本代表の遠藤保仁選手は「時間軸が違う」と評価されていたが、
そのタイプの選手である。
その俯瞰する力は持って生まれた身体能力の類ではなく、訓練を積み重ねていく中で、集中する力が磨かれたものだ。
身近な習い事の書道や絵画でも、継続して技や学を積み重ねていけば
より深く、より長く集中することができるようになる。
その到達点は、分野を限ることなく物事を深く考察・洞察する力を得ることだと思う。
珠算や暗算、特に暗算に必要になるのは深く集中する力である。
上位の検定試験合格者が評価されるべきものは、計算力ではなく集中力。
そしてそれは、ほかの分野においても必ず評価される。
自分の身体を支えてくれる技術になると思う。
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