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【転載開始】

■「農林業統計」の異変が示す深刻な高齢化・・・
 集計開始後初めて“若返り”の怪現象
 公開日:2025/12/03

 

離農ギリギリの状況(C)共同通信社

 農水省が先月28日に発表した「農林業センサス」
(速報値)。
5年おきに実施している統計によれば、普段仕事と
して農業をしている基幹的農業従事者は102.1万人
で、2020年の前回と比べて34.2万人(25.1%)
減少した。
比較可能な1985年以降、最大の減少率だ。
改めて、農業人口が急速に減少している実態が
浮き彫りになった。

 一方で驚きなのが、その平均年齢が若返りを見せ
たことだ。
前回から0.2歳若い67.6歳で、平均年齢の集計を
始めた95年以降、初めて低下に転じた。
構成比で見ても、49歳以下が前回から1.8ポイント
増えて、12.6%になった。

 農業従事者は65歳以上が約7割を占め、かねて
高齢化が大きな課題になっている。
統計を見る限り、実際に若手の新規参入は進んで
いるようだが、実態はどうなのか。

 農水省に聞くと
「平均年齢低下の明確な要因はわかりませんが、
65歳以上の従事者は減少しています。資材高騰
や猛暑を理由に、高齢者が離農してしまったの
ではないか」と担当者は答えた。
つまり、若手の就農を上回る勢いで、次々と
高齢者が脱落し、その結果、平均年齢を引き下げ
ているようなのだ。

 「最近は猛暑で屋外作業がつらくなったり、
異常気象が常態化して作物が従来のように育た
なくなってしまいました。こうした環境の変化
で疲弊してしまい、農業を断念してしまう高齢
者が少なくありません。そしてなにより、高齢
従事者が亡くなっている影響も大きいでしょう」
(農水省担当記者)

■コメ高騰が常態化

 農業の中でも、特にコメ農家は高齢化が深刻と
いわれる。
長年米価が低迷したことで薄利の経営が続き、
資本に余力のない生産者も多い。
そのため、高齢の農家ほど
「農機具が壊れたらやめる」
「再び米価が下がれば引退」という声が多く、
いつ大量離農が起きてもおかしくない状況なの
だ。

 「コメ高騰が騒がれていますが、より問題なの
は生産者がいなくなってしまうこと。早ければ、
2~3年後には流通量がガタ落ちしてくるでしょう。
そうなると、コメ需給が逼迫して、米価高騰が
常態化してしまう恐れがあります」
(コメ流通関係者)

 このまま従事者の世代交代が進まなければ、
日本の農業はお先真っ暗だ。

【転載終了】

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 80代の親世代の子供世代(50代)が農業を
引き継がない例がほとんどのようですね。

 私の知り合いの世帯でもお子さんが農業を
引き継がないので農地を売る例が多いですね。

 私の住む地域でも、農地が住宅や大型施設
用地への転用が増えており、近い将来農地が
すべて消えてしまいそうな感じです。