日刊ゲンダイDIGITAL

【転載開始】

■異常すぎる兵庫県政・・・
 中学生記者が初めて出席した定例会見での
 斎藤元彦知事には、表情がなかった
 公開日:2025/08/28

 

8月26日の定例会見での斎藤元彦知事
(C)日本中学生新聞

 昨秋の出直し選挙を経ても依然、混乱が続く
兵庫県政。
8月26日、日本中学生新聞の川中だいじ記者が、
初めて斎藤元彦知事の定例記者会見に出席し、
現状への知事の考えを問うた。
日本中学生新聞 川中だいじ記者のリポート──。

  ◇  ◇  ◇

 「斎藤知事お願いがあります」

 8月26日、夏休み最後の火曜日。
ぼくは斎藤元彦兵庫県知事の定例記者会見に
出席し質問をした。
斎藤氏に質問をするのは、兵庫県知事選挙
以来9カ月ぶりだった。
昨年11月の斎藤氏の出直し選挙となった
兵庫県知事選挙では、立花孝志氏(政治団体
「NHK党」党首)が当選を目的としない
立候補をし、実質、斎藤氏を応援する
『2馬力選挙』を行ったことで、情勢調査
では有利であった稲村和美氏(前尼崎市長)
を破り再選。
11月19日より2期目の斎藤県政がスタート
した。
しかし、県政の混乱は収まることなく、
その後も続いている。

 兵庫県知事選挙後の12月、学校が冬休みに
入ったタイミングで、兵庫県知事定例会見に
出席したいと兵庫県に連絡をし、
実績を送った上で審議してもらったことが
ある。
しかし、日本新聞協会や日本雑誌協会、
日本インターネット報道協会などに加盟して
いる社への署名入り記事がないことを理由に
断られていた。
悔しかったぼくは、その後、知人の紹介や
自らの売り込みよって今年7月の参議院選挙
の最中に日刊ゲンダイDIGITALに記事を寄稿
したことで、兵庫県が提示している条件を
無事にクリアした。

■知事会見への出席を希望すると
 「誹謗中傷を受ける危険性がある」

 しかし、兵庫県が提示している条件が整って
いるにも関わらず、ぼくが定例会見に出席する
ことはすぐには許されなかった。
記者クラブによる審議が何日も続いたのだ。
理由は、未成年であることだった。
兵庫県知事定例会見に出席することによって
「過度な誹謗中傷を受ける危険性がある」こと
や「家や学校が特定され、SNSにさらされたり
自宅に来る危険性がある」ことなどを心配し、
会見出席が決定する最後の最後まで警告が促さ
れ、出席が決まったのは会見前日だった。

 これまで記者として、会見には何度も出席を
したことがあるが、警告が出されたことは初め
てだった。
つまり、暴力による言論封殺が行われている、
それほど異常な状態であるということだ。

 斎藤知事は、選挙中に何度も
「子どもたちのために」という言葉を使い演説
をしていた。
選挙最終日のグランドフィナーレと銘打った
三宮センター街一丁目前での街頭演説後には、
ぼくの取材に「あなたみたいにね、政治に関心
を持ってくれる若者が増えたと言うことがね、
一番嬉しいですね。ありがとう」と言っている。
その言葉に嘘がないならば、ぼくの質問に真摯
に答えるはずである。

■選挙時は目を輝かせ
 「政治に関心を持ってくれる若者が増えて
 嬉しい」と
 

左下の写っているのが川中だいじ記者
(C)日本中学生新聞

 記者会見当日。会見が始まる15分前、
記者クラブ外の記者が集まりくじ引きが行われ
た。
このくじ引きで質問の順番が決まる。
くじ運も持ってないと質問ができないのだ。
3番以内の番号を引かなければ発言権はないに
等しい。
命運が別れる最も緊張する場面だった。
ぼくは最後に名前を呼ばれ残りくじを引き、
2番を取った。
 
 ぼくは、斎藤知事に、なぜ兵庫県の記者会見
や兵庫県政においてこのような異常な事態が
生まれてしまっているのかを、斎藤知事の言葉
で教えて欲しいと質問をした。
一般論ではなく聞きたかった。
しかし、返ってきた言葉は、「表現の自由・
報道の自由というものは、尊重されるべきもの
であるという風に考えております。人の心を
傷つける発信、そして誹謗中傷というのは決し
て行わないということが大事ですので、これは
全てのSNSを利用される皆様にお願いしたいと
いう風には考えています」だった。
一般論どころか、ズレている。

 ──ぼくは、なぜこのような事態が起きて
いるのか教えてくださいと聞いているのです。
なぜ、このような事態が起こっていると思い
ますか?

知事
 うん。まぁ、ですから様々な私に対する批判
やご指摘は真摯に受け止めて行きたいと思いま
す。
様々なものを受け止めながら、しっかり県政を
前に進めていくということが私の責務だという
風には考えています。
表現の自由・取材の自由というのは当然に守ら
れるべきものであり、そういったところも含め
てですね、SNSの利用というのを適正にやって
いくということが大事だということは、これか
らも繰り返しお伝えさせていただきたいという
ふうに思います。

 ──ぼくは中学生で、生まれた時からスマー
トフォンがあり、SNSがあります。
ぼくたち中学生の間では、SNSの情報を半信
半疑で見ています。
ですが、現状、兵庫県知事選挙以後、SNS等の
内容を信じ込み、個人の人格への攻撃が続いて
います。
これを打破できるのは、斎藤知事しかいないと
思っております。
今回、会見に出席することでぼく自身も個人
攻撃に合う可能性があります。
斎藤知事、お願いがあります。
この兵庫県政に関連した誹謗中傷を止めるよう、
今言ったような一般論ではなくて、知事の
お言葉で言うことはできないでしょうか?

知事
 ですから、本当に、自分自身の言葉としてこれ
までも述べさせて頂いている通り、やはりSNSを
利用される方においてはですね、誹謗中傷や事実
ではないということを発信、投稿するということ
は、控えるべきだということでこれは引き続き
しっかりと、様々な場面で述べさせていただくと
いうことにしていきたいというふうに思いますの
で、是非、県民含めた全ての皆様に改めてお願い
をしたいというふうに思っております。

 拡声器を使ったプロテストによる「斎藤やめろ」
コールの声が、屋外から会見室に響き渡る中、
久々に会った斎藤氏は選挙の時とは大きく違い、
表情がないことに驚いた。
「あなたみたいにね、政治に関心を持ってくれる
若者が増えたと言うことがね、一番嬉しいですね。
ありがとう」。
あの時のように、目を輝かせていた斎藤氏はどこ
へ行ったのだろう・・・そして、SNSでは、ぼくの心
を傷つける誹謗中傷や事実ではない発信、投稿が
始まっている。とても残念だ。

【転載終了】

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 中学生とは思えないほど、しっかりと
社会を見据えていることに驚きますね。

 参政党の神谷代表は川中だいじ記者の
取材を拒否していますね。
後に、川中記者は
>「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否
されたけど注視していきます」と言われて
いますね。