週刊誌からみた「ニッポンの後退」
【転載開始】
■君はそれでも参政党に投票するのか・・・
若者たちの“熱狂”が引き寄せる
「徴兵制」「治安維持法」
公開日:2025/07/20
聴衆を前に神谷代表(C)日刊ゲンダイ
今回の参議院選で若者たちから“熱狂的”な支持
を得ているといわれる参政党。
代表は神谷宗幣(そうへい)、47歳。
キャッチフレーズは「日本人ファースト」。
トランプの「アメリカファースト」のモノマネ
だが、あちらは世界ナンバーワンの大国で、
こちらは日沈むファーイーストの小国。
人口減少に歯止めがかからず、食料自給率
(カロリーベース)はたったの38%。
1人あたりのGDPは韓国にも抜かれた斜陽国の
住人が、他国の協力なしで生きていけるはずは
ない。
神谷代表は29歳で大阪・吹田市の市議に
当選。
この頃「同性カップルは生産性がない」と
問題発言した杉田水脈前衆院議員と知り合い、
意気投合したといわれる。
その後何度か落選を繰り返し、活躍の場を
ユーチューブへと移す。
2020年に政治系ユーチューバーらの協力を
得て、政治団体「参政党」を結成。
陰謀論や過激な反ワクチン運動を展開して
熱烈な「支持者」を獲得。
22年の参院選では全国比例で初当選を果た
している。
SNSなどを駆使する選挙戦が得意。
だが、都知事選で160万票を集めた石丸伸二
や出直し選挙で当選した斎藤元彦兵庫県知事
を見ればわかるように、SNSの「熱狂」は
一時的なものでしかない。
神谷代表には失言も多い。
「申し訳ないが高齢の女性は子供を産めない」
(7月3日、銀座で行われた第一声=週刊文春
7月17日号)、「結婚制度を見直して、多夫
多妻制みたいなものにして」(22年10月の
街頭演説・同)、「天皇には側室を持ってい
ただいて」(23年6月のユーチューブ)。
「参政党の政策」の中には首をかしげたく
なるものが多くある。反ワクチンは揺るがな
いようだが、私のような年寄りには「終末期
の延命措置医療費の全額自己負担化」が気に
なる。
過度の延命治療は望まないが、年寄りは
“さっさと死ね”といっているように思える。
「外国人排斥」ではないかといわれている
外国人規制に関する項目はずらりと並んでいる。
SNSでは「生活保護世帯の3分の1は外国人」と
いうデマが流れているが、外国籍世帯の割合は
全体の2.9%(厚労省発表)。
外国人による刑法犯は、「人口が急増した
ここ10年ほどでもほぼ横ばい」(朝日新聞7月
16日付)。
「外国人の増加は『経済が活性化』すると考え
ている日本人はほぼ半数いる」(同)。
参政党は5月に「新日本憲法(構想案)」を
発表している。
主権は国民になく「国」にあるとしている点が
最大の問題。
その他にもトンデモ項目が満載だと、森暢平・
成城大学教授がサンデー毎日(7月27日号)で
批判している。
2条には「皇位は、三種の神器をもって、男系
男子の皇嗣が継承する」としているから、愛子
天皇など論外。
5条には「国民は、子孫のために日本をまもる
義務を負う」とある。
森教授は「徴兵制を視野に入れている可能性も
ある」と指摘する。
この5条には「国民の要件は・・・日本語を母国語
とし、日本を大切にする心を有することを基準と
して、法律で定める」とある。
「害意」がなければ「国民」であると“釈明される”
というが、森教授は、何が害意かは内面に属する
問題で、恣意的に解釈される余地があるから、
「戦前の治安維持法を彷彿とさせる」としている。
「神話教育の充実」「偏向報道の抑止」。
婚姻は「男女の結合を基礎」として、
性的マイノリティーの権利は一顧だにされない。
いま一度、立ち止まって考えてほしい。
君はそれでも参政党に投票するか? (文中敬称略)
【転載終了】
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私も神谷氏が「治安維持法」を称賛した
ときに、この党が自民と連立したら韓国の
ように″徴兵制″もあり得ると思いました。
この方、以前はこのような過激な方では
なかった様ですね。
背後に誰かいて、影響を受けたような気も
しますが?