日刊ゲンダイDIGITAL

【転載開始】

■2025年は「マイナ離れ元年」になる・・・
 27万人がウッカリ失効の恐れ、無保険の
 リスクも
 公開日:2025/04/03

 

1枚のカードに2つの有効期限、いずれに
せよ“出頭”せねばならない・・・
(C)共同通信社

 「カードを保有するメリットを多くの人に実感
していただけるよう取り組みを進めていく」--。
平デジタル相は先月11日の衆院特別委員会で、
マイナカードの利用促進に力を込めた。
相変わらず鼻息荒いが、これから面倒な更新手続き
に悩まされる利用者は見えていないのか。

 マイナカードの有効期限は10年。各種証明書の
コンビニ交付や確定申告、マイナ保険証としての
利用などに必要な「電子証明書」の有効期限は5年
だ。

 今年度はマイナカードの発行開始から丸10年、
マイナポイント事業の開始から5年を迎える。
1枚のカードに2つの有効期限があることに加え、
ちょうど期限切れのピークが重なるせいで、
更新が殺到しそうだ。

 総務省の想定によると、今年度に電子証明書の
期限を迎えるのは約1580万件、これとは別に
カード自体の更新が約1200万件と計2780万件に
上る。
ちなみに来年度は計2020万件、再来年度は
計2810万件の見通しだ。

 電子証明書の更新手続きは原則、
カード保有者本人が役所窓口で行わなければなら
ない。
カード更新の申請はオンラインで可能だが、
新しいカードを受け取るために役所へ出向く必要
がある。
いずれにせよ“出頭”の面倒は避けられない。

 運転免許ですら、ついウッカリして更新を忘れ
る人は後を絶たない。
警察庁の「運転免許統計」(2023年)によると、
更新忘れや病気などの事情で免許失効後に再取得
した「失効新規」は24万人。
更新した人の約1%に当たる。
マイナカードに当てはめると、今年度は約27万人
が「ウッカリ失効」の可能性がある。

 電子証明書の期限が切れても、その後3カ月間
は一応、健康保険証として被保険資格だけが
確認可能。
無保険にならないように厚労省は
〈3カ月以内に資格確認書が交付されます〉と
説明しているが、交付するのは自治体や協会
けんぽなどの各保険者だ。

 「保険者は加入者がマイナ保険証を持っているの
か否かを1人ずつ確認しなければなりませんが、マ
イナカードの有無は分かっても保険証に紐付けてい
るかまではすぐに把握できない。マイナ保険証と
資格確認書のどちらを使っているかを確認する余計
な管理業務が生じます。就職や転職などで保険が切
り替わる今の時期から、一時的に無保険状態に陥る
リスクも否めません」
(全国保険医団体連合会事務局次長・本並省吾氏)

 カードのメリットを実感するどころか、保険者も
被保険者も、いい迷惑。
今年は「マイナ離れ元年」になりそうだ。

【転載終了】

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 厄介事を増やすのはやめてほしいで
すね。
我々は、どんどん歳を経て忘れっぽく
なっていくのに・・・