日刊ゲンダイDIGITAL

【転載開始】

■2回目の米ロ会談は進展なし・・・
 トランプ大統領は自画自賛も、実際は
 “ならず者”プーチン大統領が独り勝ち
 公開日:2025/03/21

 

ロシアは一歩も譲っていない
(左から、トランプ米大統領、ゼレンスキー・
ウクライナ大統領、プーチン・ロシア大統領)
/(C)AP=共同

 4年目に入ったウクライナ戦争をめぐり、
18日に実施された米ロ首脳による2回目の
電話協議はほぼ進展がなかった。
トランプ大統領は「非常に良好で生産的だった」
と自画自賛だが、プーチン大統領は一歩も譲って
いない。
侵攻の目的であるウクライナのNATO(北大西洋
条約機構)加盟断念や、ゼレンスキー大統領退陣
と親ロ政権の再樹立など、従来の主張を展開。
返す刀で米欧による軍事支援停止も要求した。
むしろ、ならず者ペースだ。

 ホワイトハウスの発表によると、両首脳は
エネルギー施設やインフラに対する攻撃停止から
「平和への動き」を始めることで合意。
一方、クレムリンはエネルギー施設への攻撃停止
をプーチン大統領が命じたとしたものの、
米国がウクライナと合意した〈30日間の全面的な
即時停戦〉には「前向き」とするにとどまった。

 筑波大名誉教授の中村逸郎氏(ロシア政治)は
こう指摘する。
「米ロ会談直後、ロシア南部クラスノダールの
石油貯蔵施設にウクライナ軍のドローンの残骸
が落下し、火災が発生したと当局が発表しまし
た。真偽は不明ですが、ゼレンスキー氏は信じ
るに足らないと印象付けるための自作自演の
可能性がある。譲歩する理由のないプーチン氏
とヘタに合意すれば、逆手に取られるのがオチ。
そうでなくても、トランプ氏の取引センスは極
めて疑わしい。北朝鮮の金正恩総書記との非核
化協議でも明白です」

■究極の安保体制へ

 

「ウクライナ抜き」の調停に抗議=首都キーウ
(C)ロイター

 トランプ大統領は1期目に史上初の米朝首脳
会談を行い、金正恩と3回会ったものの決裂。
結果、北朝鮮は核・ミサイル開発を加速し、
返り咲いたトランプ大統領に「たくさんの
核兵器を保有している」と言わしめ、核保有国
であると事実上認めさせた。

 トランプ大統領は米ロ会談後にゼレンスキー
大統領と電話し、ロシア支配下にある中南部の
ザポロジエ原発の米国所有を提案。
米メディアによると、ウクライナに差し出させ
る鉱物資源権益の開発電力を調達する算段だと
いう。

 「トランプ氏の頭には主権という概念がない
上、手柄を焦ってプーチン氏の術中にはまって
いる。プーチン氏が求める究極の安全保障体制
は米国の離脱によるNATOの形骸化、そして
実質的な米ロ同盟づくり。そこへ向けて着実に
前進しています」(中村逸郎氏)

 23日の米ロ高官協議もロクでもなさそうだ。

  ◇  ◇  ◇

 歴史修正主義者のプーチン大統領によるウ侵攻
の最大の目的はウクライナのNATO加盟阻止。

【転載終了】

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 トランプのディールセンスがないのは、
ビジネスセンスのなさでもわかります。
プーチンの術中の嵌まるのは歴然。

 また、スタッフが″皆、トランプ能″だと
いう事も明らかです。