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【転載開始】

■大阪万博「歯抜け開幕」ますます現実味・・・
 海外パビリオン完成たった6カ国、
 当日券導入“助け舟”の皮肉
 公開日:2025/02/26

 

全国知事会長の村井・宮城県知事(右2)
らとの面会で“助け舟”を表明
(C)共同通信社

 大原則を棚上げだ。
石破首相が25日、4月13日開幕の大阪・関西万博
で「当日券」を導入する方針を正式に表明。
「事前予約なしでも十分に万博が楽しめることを
積極的にPRする」と説明したが、今回の万博は
電子チケットの事前予約制が大原則だった。
理由は「並ばない万博」を公約に掲げていたから
だ。

 混雑回避のため、購入にはまず専用サイトで
「万博ID」を登録し、来場日時を指定した後、
観覧希望のパビリオンなどの予約に進む──
この煩雑な手間が嫌われ、前売り券の販売低迷
はさらに加速。
今月19日時点の販売枚数は約787万枚と、
目標の1400万枚の56.2%にとどまる。

 前売り券の販売不振を受け、今月5日には地元
・大阪府の吉村知事らが石破首相と面会。
「そこまで売れていないならば当日券の販売を」
と泣きつく吉村知事に、
石破首相は「工夫したい」と応じていた。

 25日は自民党総裁の石破首相と日本維新の会
代表の吉村知事が公明を含めた3党党首会談に
臨み、高校授業料無償化などで合意。
このタイミングで維新肝いり万博に“助け舟”と
は、新年度予算案の成立を巡る石破首相の下心
はミエミエだ。
しかも事前購入時にID登録不要のチケットまで
売り出すというから「並ばない万博」は完全
放棄。
「空飛ぶクルマ」の商用運航断念をはじめ、
何ひとつ約束を守らない万博だが、
決定的な公約違反も現実味を増す。
もう開幕まで50日を切ったのに、「万博の華」
の海外パビリオンが一向に完成しないのだ。

■展示物の搬入はゼロ

 日本国際博覧会協会によると、参加47カ国
が自前で建てるパビリオンのうち、21日時点
で「完了証明」が交付されたのは、
たった6カ国(アイルランド、韓国、フィリピ
ン、オーストラリア、ブルガリア、オランダ)。
その完了証明も「あくまで外観工事の安全が
確認できた時点で交付し、内装は含まない」
(万博協会広報部)との基準で、肝心の展示物
などの搬入まで完了している国は依然「ゼロ」
(同)だ。

 当初の工程表では、今年1月中旬に内装・
展示を含めて全ての工事が完了すると想定して
いたが、この体たらく。
4月5、6両日には大阪府民4万人を会場に集め、
運営や動線を確認する「テストラン」を実施。
「巨大リング」に上ったり、パビリオンに入館
する予定だが、工事は間に合うのか。

 「今のところ、間に合わないと言っている国
はない」(万博協会広報部)

 パビリオンが歯抜け状態で開幕すれば、図ら
ずも「行列のない万博」は実現しそうである。

【転載終了】

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 前評判からして芳しくなかったですからね。