日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■“フジテレビの天皇”退任のXデー・・・
日枝久取締役相談役への
「社員・視聴者・株主」からの包囲網
どんどん狭く
公開日:2025/01/30
40年以上フジテレビに君臨する日枝久
取締役相談役(C)日刊ゲンダイ
“やり直し会見”を戦々恐々で見つめた
フジテレビ社員らは悲嘆に暮れている。
港浩一社長と嘉納修治会長が辞任したものの、
「フジの天皇」が取締役に居座り続ける限り、
シャッポのすげ替えでしかないのは誰の目に
も明らかだからだ。
日枝久相談役(87)のことである。
中居正広の女性トラブルに端を発した
「フジ テレビ問題」の焦点は、いよいよ、
日枝氏の退任Xデーに絞られてきた。
フジテレビ関係者によれば、記者会見の
あった27日だけで同社の視聴者センターに
4000件近い電話やメールがあり、約9割は
批判的な意見だったという。
「なぜ日枝氏は記者会見に出席しないのか。
実質トップが出席しないのはみんな納得しな
い」
「港社長や経営陣が懸命に日枝氏を守ろうとし
ていたのが印象的だった」
など、日枝氏に関する意見がいくつもあった。
他局のニュースも「日枝相談役とは」などと
ワンコーナーを割き、40年以上の長期に
わたって取締役に就いていることや経歴、
人物像について解説。
日枝氏はいまや“時の人”である。
「社長と会長が辞任し、オープンな会見も
開いたが、信頼回復には至っていない。結局、
厳然たる影響力を持つ日枝相談役が退任しな
いと何も始まらない。社員の多くが、もう
辞めて欲しいと思っています」(フジ社員)
そんな中、28日、フジの遠藤龍之介副会長
が辞意を表明。
複数メディアの取材に
「第三者委員会の報告を受けて、3月末をメド
に責任を取って辞める」と答えたのだ。
27日に会長と社長が辞任し、清水賢治社長
へと交代したが、あくまで「暫定的な体制」
との説明だった。
遠藤氏は会見で、「(常勤役員)それぞれが
それぞれの責任を取るべきだと思っている」
とも発言していたから、3月に報告書がまと
まった時点で、遠藤氏だけでなく残りの役員
の総退陣もあり得る。
■3月末の総退陣か、6月の株主総会か
問題は「天皇」のクビに鈴をつけられるの
かどうかだ。
日枝氏は、港、嘉納、遠藤の3氏が辞意を
申し出た際、「こんなことで負けるのか、
おまえたちは」と一喝したと、
スポーツニッポンに報じられた。
辞める気はサラサラないということか。
実際、いまも元気ハツラツらしい。
「日枝さんはグループ会社の賀詞交歓会で、
一昨年に100歳で亡くなったキッシンジャー
元米国務長官を偲ぶ挨拶をした。関係者は、
日枝さんの『100歳まで現役宣言』と受け止
めた」(別のフジ社員)
だが、株主が黙っていないだろう。
上場しているフジ親会社の株式約1%を保有
する英投資ファンドは27日、テレビ朝日の
取材に「日枝氏は自身の役割について考える
べき」と苦言を呈していた。
親会社は6月が定時株主総会で、昨年も
一昨年も取締役選任議案に反対する修正動議
が出されている。
一昨年の日枝氏再任の賛成率は74%。
この時、56%や58%という過半数ギリギリで
首の皮一枚つながった取締役もいた。
「今年のフジの株主総会は大荒れ必至。日枝
氏の取締役再任が否決されて、恥をかかせる
わけにはいかないとの判断で、誰かが日枝さん
を説得するのか」(金融関係者)
ここまで来たら、「天皇」も自らの置かれた
状況を理解しているはずだが・・・。
◇ ◇ ◇
フジテレビの「やり直し会見」では実権を握
るとされる日枝久取締役相談役は今回の件とは
無関係と繰り返し、「進退はご本人がお決めに
なること」と身内を守る姿勢ばかりが目立った。
【転載終了】
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独裁者は、晩節を汚す傾向にはありますね。