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【転載開始】
■フジ“やり直し会見”10時間半を識者はこう見た
影山貴彦(同志社女子大学教授/メディア論)・
鎮目博道(元テレビ朝日プロデューサー)
公開日:2025/01/28
■ガバナンスの至らなさの表れ
中途半端にも至らない会見
(フジテレビの港浩一社長)
/(C)日刊ゲンダイ
冒頭30分で中途半端にも至らない会見だと
受け取りました。
会見の場に日枝取締役相談役を呼べず、
物言いは中途半端。
第三者委員会の説明より、視聴者に対する
おわびに時間を割くべきだったのでは。
これまでも視聴者に対する心の底からの
メッセージはなかったので、しっかり言葉を
重ねるべきでしょう。
今回の会見が初回ならまだ逆風も抑えられ
たかもしれませんが、17日の会見を踏まえて
なのでより厳しさを求められる中で合格点と
は言えません。
社長交代についても、清水新社長にはいい
印象を受けましたが、相談役含め残留する
役員がいると新人事もかすんでしまう。
民間企業ならその業種に精通する人材を外部
から招聘するのが一般的ですし、本来なら
社長も役員も一掃するタイミングなのでは。
被害女性が“嫌悪感を持っていた”ことを明か
したということは、幹部のA氏が何らかの
ダメージを与えたことは容易に推察できます。
いまだに怒りを覚えているということ、
ヒアリングしたにもかかわらず退社されたと
いうことは、フジテレビのガバナンスの至ら
なさの表れと言えるでしょう。
(影山貴彦/同志社女子大学教授・メディア論)
■何も説明していないので、だまされては
いけない
前代未聞のやり直し会見は10時間24分
にも及んだが・・・ (C)日刊ゲンダイ
何も答えられず、不毛な時間を費やした。
“外資の投資会社に言われたから”という、
外圧に弱いフジテレビの体質が明らかに
なった。
被害女性の事情を知っているのが港社長だけ
なら、関西 テレビの大多社長が登壇しても
よかったのでは。
何度も質問されているうちに役員の意見に
食い違いが出たり、ボロが出たことは今回
の収穫かもしれません。
フジにとってプラスだった点は、本当に
フルオープンで、CMも番組も飛ばして全て
放送したことで誠実さが伝わったことと、
フルボッコ会見でフジがかわいそうに見えた
こと。
さらに記者側の怒号やモラルの低さに、
フジも悪いけどメディアもどうかと世間を
同情的にさせたこと。
これもある意味フジの戦略かもしれませんが、
フジが何も説明していないのは変わって
いないので、だまされてはいけないと思いま
す。
社長、会長は退陣したら終わりではなく、
今後も説明に加わるべき。
当事者がいなくなり真相から遠ざかること
だけはあってはならないと思います。
(鎮目博道/元テレビ朝日プロデューサー)
【転載終了】
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退任が二人だけなのは、日枝代表の影響力
を強く残すためでしょう。
当の本人は、雲隠れで自分には責任がないと
知らんぷり。
というか、業界ってこんなもんでしょう。
と再認識したくらいですかね。