日刊ゲンダイDIGITAL

【転載開始】

■突然母が別人になった(10)突然の
 「明日退院」。
 父は頼りにならない・・・母の面倒はだれが
 公開日:2025/01/15

 様子がおかしくなっていた熊本の母は、
クリニックでレビー小体型認知症と診断。
数日後に熱中症で倒れ、救急病院に運ばれた。
私はすぐに熊本に飛んだが、コロナ禍で母
には会えなかった。
入院の手続きだけし、その日のうちに帰京。
しかし約10日後、「明日退院してほしい」
という連絡があり、跳び上がるほど驚いた。
こんなに急に退院してほしいと言われるもの
なのか。

 どうすればいいのかわからず、パニックに
なった。
実家の父から、母が運ばれてから自分も具合
が悪く、猫の餌をあげる時以外はずっと
寝ているというメールが来たばかりだった
からだ。

 私は、母の初診日がいつになるかわからない
と言われたS認知症専門医院の相談員に電話を
かけてみた。
予約を入れた日の数日後に、母が熱中症で倒れ
入院したことと、明日、急に退院してくれと
言われて困っていることを伝えた。

 さらに、同居の父親も体調を崩していること、
私は東京に住んでおり、コロナ禍で手伝いに
帰ることもできないと話すと、
「緊急性があるので最短で診察の予約を取る」
と請け合ってくれた。

 示された日付は、母の退院からちょうど
10日後。
「ただし、東京に住んでいる娘さんは決して
お母さまと接触しないでください、もし接触
したら診察できません」と言われてしまった。
時は2020年8月のお盆前。
ここでも新型コロナウイルスによる制限が
立ちはだかってきた。

 コロナ禍でなければ、パソコンを抱えて
実家に帰ればなんとかできるかもしれない。
しかし私が帰省するわけにはいかなくなった。
10日間もできてしまう空白期間をどうしよう
と頭を抱えた。

 ひとりっ子なので、他に頼れる人の当ても
ない。
そこで、母が熱中症で入院してからという
もの、何かと気にかけてくれていた3人の叔母
たちに相談すると、「お母さんの退院日から
S認知症専門医院の診察までは私たちが請け
負うよ!」と立ち上がってくれた。

 母が妹たちと仲が良いことは知っていた。
前年秋に近所の友人が急逝し、落ち込みがち
になっていた母が、朝から晩までかける
「さびしい」という長電話に気長につきあって
くれていたことも聞いていた。

 さんざん迷惑をかけていただろうに、
手伝いを申し出てくれて本当にありがたいこと
だった。

【転載終了】

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 地域も介護に関しての認識が薄いような
気がします。
特に、旦那さん方の認識不足があるように
思うのですが。

 私も妻もひとりっこ同士なので、妻は
通算22年間両親の介護をしており、
私は15年間両親の介護をしています。

 昨年、父親が他界しましたが、今年から
母親の介護と孫が入学なので面倒を見る
ようになります。
妻は、自営業で長年のお客様から辞めない
でもらいたいとの要望があり、
高齢のお客様を送迎をしながら仕事を継続
しているのが実情です。

 一昨年、私が自治会三役である副自治
会長をとの打診がありましたが、上記の
事情で暫くはご容赦くださいとお願いしま
した。
しかし、昨年も打診され同じことを伝えま
した。
子供さんが自立、親御さんの介護がない方
たちはいると思うのですが受ける方がいな
いのかもしれないですね。
それでも、介護に対しての認識が薄いのだ
なと感じてしまいました。

 親御さんが若いうちに亡くなっている方
は介護経験はないのでしょうが。

 個人的な感覚で書いてきましたが、
世間的にはどうなのでしょう?