週刊誌からみた「ニッポンの後退」
【転載開始】
■尾行、妨害、不倫、元女性誌編集長・・・
松本人志vs文春の裁判がスゴいことに
なってきた
公開日:2024/07/21
松本人志(C)日刊ゲンダイ
松本人志は焦っている。
自分が“世界でいちばん悲しい、忘れられ
たお笑い芸人”になってしまうことを。
週刊文春が松本の性加害疑惑を報じた
ことに対して、松本側は名誉毀損だとして
5億5000万円の損害賠償を求めた。
裁判は3月から始まったが、決着がつくまで
2~3年はかかるといわれる。
これまで沈黙してきた松本はここへきて
SNSで定期的に発信すると言い始めている。
だが、反応は「センスがなくなった」
「面白くなくなった。いなくてもなんの
問題もないことがわかった」という厳しい
声が多くなってきているようだ。
テレビでも松本の存在感が日に日に薄れて
いっている。
そんな中、文春(7月18日号)は、法廷に
出て松本から性被害を受けたと証言する決意
を固めているA子に対して、松本側が2つの
探偵業者を使って彼女の行動を逐一監視し、
写真、動画を撮っていたと報じた。
彼女が休日にホテルに泊まった際は、
チェックインする彼女を3人の男たちが撮影
し、彼女の部屋の前で入室を確認。
翌日は彼女が自宅に戻るまで尾行を続けたと
いう。
さらに文春によれば、A子がこの問題を
相談しているXに対して
松本の代理人・田代政弘弁護士は、
「A子と不倫している。雑誌が記事にする
らしい」と脅し、A子が証人として出廷
しないよう求めたという。
それだけではない。
大手出版社に“在籍”している女性週刊誌の
元女性編集長がXのところへ来て、
A子とXとの不倫をにおわす記事コピーを
示し、
「わが社では掲載しないが他社なら記事に
する」
「出廷せずに和解してくれればA子には
1億円払う」と言ったというのである。
文春で佃克彦弁護士は、
「松本氏側の対応は自分たちの反対尋問が
成功しないことを自ら認めているようなも
の」
「自分たちの主張に自信がないことを露呈
している」と話している。
これらはあくまでも訴えられている文春側
の言い分である。
したがって、田代弁護士は最初、文春側の
反論に対して
「『記事にあるような行動をとったことは
一切なく、全く事実に反する』と声明を出
した」(スポニチ7月11日付)。
だが、翌日のスポニチはこう伝えた。
「被害を訴えている女性を特定するため、
A子らを調査会社に調べさせたという文春
報道は認めた。調査について『(松本は)
当事者ですから知っています。了解なくや
りません。お願いします、と言われた』と
明かした」
A子に対し、これほど露骨な妨害工作を
やるのは、弁護側の能力不足にもよるが、
松本の「何としても早くこのことにケリを
つけて、忘れられないうちにテレビに戻り
たい」という激しい焦燥感があると、
私は考える。
さらに文春の記事は、取材対象と一体化
している女性週刊誌の非ジャーナリズム性
もあぶり出している。
このところ週刊女性は
「独占入手 松本人志(60)告発女性の
驚嘆発言『性被害はなかった』」(7月9日号)、
「『私は上納されてない!』新証言を独占入手」
(7月23.30日号)など、松本側に寄り添った
報道が目立つ。
また、週刊誌に中立公正など求めはしないが、
松本側の代理人のような働きをした
元女性誌編集長の行動は、私から見ても分を
越えた編集者にあるまじき下劣な振る舞いで
ある。
くだんの人間がどこの大手出版社に在籍して
いるのか文春は書いてないから真相はヤブの中
だが、女性誌の女性編集長経験者といえば、
数は限られる。
疑惑をかけられた社は、社の名誉をかけて、
在籍の有無を含めて事実関係をつまびらかにし、
公表するのが出版社としての責務であるはずだ。
(文中敬称略)
(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)
【転載終了】
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松本氏は初動を間違い、自ら首を絞める
結果になってしまいしたね。
プライドが邪魔をしたのか?
北野武氏のいうように、お笑いならでは
の対応が必要だったのでしょう。