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【転載開始】

■「ほぼトラ」後の円相場はどうなる? 
 銃撃事件で米大統領選「勝利」の可能性高まる
 公開日:2024/07/17 

 

日銀の植田和男総裁の動きは鈍い
(C)共同通信社

 トランプ前米大統領銃撃の衝撃は庶民を苦し
める円安相場にどのような影響を及ぼすのか。
政府・日銀がちょうど円買い・ドル売り介入に
踏み切ったとみられるタイミングだ。
「もしトランプが再び大統領になったら」の
「もしトラ」ならぬ「ほぼトラ」(ほぼトラ
ンプ勝利)の公算が大きくなるほど、「円高・
ドル安」に傾くとの見方もあるが、コトは
そう単純に収まりそうもない。

 11~12日と2日続けて、円相場は対ドルで
急伸。
一時4円ほど円高・ドル安が進んだ。
米国の6月の消費者物価指数が市場予想を
下回り、早期利下げ観測が強まった機を捉え、
政府・日銀が介入に踏み切ったもようだ。
その規模は11日だけで3兆~4兆円ともいわれ
ている。

 為替介入の原資は「外貨準備高の1割」が
定説で、ザッと20兆円程度。
すでにGWには総額9.7兆円の介入を実施して
おり、投機筋に「原資が底を尽きた」と見透か
されれば一足飛びに円安が加速しかねない。
案の定、介入効果は一瞬で円相場は2円近く値
を戻しているだけに、不気味だ。

 「次に問われるのは植田日銀の対応ですが、
円安を享受する産業界の意向をくみ、円安退治
の動きは鈍い。今月末の金融政策決定会合でも
基本方針通り、国債購入減額の具体的な幅を決
めるのが関の山。現行の月6兆円規模を月4.5兆
円くらいに減らす程度でしょう。利上げはもち
ろん、600兆円近くまで膨らんだ保有国債残高
の圧縮など打てる手は山ほどあるのに、手元の
カードの温存にご執心なのです」
(経済評論家・斎藤満氏)

■「円安は大惨事」と主張も・・・

 植田日銀が円安を放置する中、トランプ銃撃
事件が発生。
市場では「ほぼトラ」の可能性が高まったとの
見方が出ている。
トランプは米国内の製造業が打撃を受けると
して、「円安・ドル高は大惨事」と主張。
今回の事件が円安解消の“引き金”となるのか。

 「トランプ氏の経済政策の柱は財政赤字に
こだわらない歳出拡大と大型減税で、バイデ
ン政権のインフレ抑制策とは真逆です。その
ため、銃撃事件の発生直後から米国のインフ
レ懸念が強まり、米国債価格は下落し、ドル
は上昇。利下げ観測は再び遠のきつつある。
それでも大統領選後にトランプ氏がドル高の
是正に力ずくで利下げすれば、マーケットは
大混乱。予測不能の展開が待っています」
(斎藤満氏)

 植田日銀が「ほぼトラ後」の不測の事態に
対応できるとは思えない。

【転載終了】

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 黒田→植田というバトンタッチされた
経済専門家という肩書が、いかに当てに
ならないかですね。

 アメリカも″ほぼトラ″で信用ガタ落ち
の可能性も・・・