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【転載開始】
■財務省“不意打ち介入”で1ドル=157円台に
急伸も・・・
識者は「円安は止まらない」と効果に疑問符
公開日:2024/07/14
乱高下(C)日刊ゲンダイ
ジェットコースターのような値動きだ。
11日の外国為替市場の円相場は、
予想を下回る米消費者物価指数(CPI)の
発表後にドル売り円買いとなり、
1ドル=161円台後半から157円台前半まで
4円以上も円高方向へ急伸。
その後12日の東京市場で1ドル=159円台
まで円安に振れたかと思いきや、
再び158円台となるなど1円以上も円高が
進んだ。
例によって財務省は
「為替介入については、有無も含めてコメ
ントは控えるというのが基本的立場だ」
(鈴木財務相)とダンマリだが、
あまりに急激な円高に市場では「介入が行
われた」との見方が根強い。
日銀は12日、週明け16日の当座預金残高
について3兆1700億円が不足するとの見通し
を公表。
民間予測と大きなズレが生じることから、
介入額は約3兆4000億~3兆6000億円の
規模とみられている。
気になるのは、なぜ、このタイミング
なのかだ。
経済評論家の斎藤満氏がこう解説する。
「すぐに介入に使える外貨準備は約20兆円と
見込まれており、GWの大型連休中の介入で
約10兆円を使ったので、手元には半分が残っ
ているとみられます。介入資金が底をつきそ
うだと市場に受け止められれば、円売りドル
買いの材料になってしまう恐れがある。した
がって、手元の“武器”を少しでも残しておく
ために、1回の介入で最大の効果を発揮した
い。それゆえ、米CPIの発表によって生じた
円買いの動きに便乗したのでしょう。発表
直後の急速な円高進行を見るに、恐らく財務
省はCPIの数字を事前に把握していたのでは
ないか」
■効果はあったが対症療法
もっとも、一時的に円高に振れたとはいえ、
歴史的な円安に歯止めをかけられそうにない。
「4円以上も円高に振れたので、介入その
ものの効果はあったと言えますが、単なる
時間稼ぎに過ぎません。一時しのぎにはなっ
ても、対症療法に過ぎず、効果が長引くかは
疑問です。足元の円安は日米の金利差が要因
のひとつではあるものの、日本経済の停滞に
伴い円の魅力が落ちているのも事実。対ドル
だけでなく、全面安です。自動車産業に依存
した一本足では日本の競争力はジリ貧です。
為替差に頼った戦略を改め、新産業で稼ぐ
活路を見いださない限り、円安基調に歯止め
がかかるとは思えません。このままでは1ドル
=360円の固定相場制の時代に逆戻りですよ」
(斎藤満氏)
「不意打ち介入」を繰り返しても、いたずら
に資金を減らすだけ。
円安を放置し続けた政府・日銀の罪は重い。
【転載終了】
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協調介入でないと恒久対策にはならない
ですね。
日本単独という事は、国際社会が円高を望
んでいないという事なのでしょう。
だから、効果は一時的なのでしょうね。
円安物価高の“A級戦犯”とされる黒田東彦
・前日銀総裁が瑞宝大綬章を受章したこと
が物議を醸しているようです。
当然でしょう。
だから官僚天国の日本はダメなのでしょうね。