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【転載開始】

■小池知事は大ハシャギ!
 都庁プロジェクションマッピングに
 血税48.5億円=「ゴジラ」映画2本超
 公開日:2024/06/01

 

膨大な税金48.5億円をも投入、
実にゴジラ映画2本分!
(東京都公式HPから)

 首都決戦の争点となりそうだ。
東京都知事選(来月20日告示、7月7日投開票)
に向け、SNSなどでプロジェクションマッピン
グ事業の是非を問う声が高まっている。
都は新たな観光資源にしたい考えだが、税金の
使い道として妥当なのか。
総事業費は優に「本家」の製作費を上回る。

  ◇  ◇  ◇

 「何もないところが今や観光スポットになっ
ている」

 今月4日、小池都知事は視察した事業の意義
を強調した。
視察といえど、小池都知事が見上げていたのは
普段の職場だ。
都庁舎壁面をスクリーンに鮮やかな映像を映し
出すプロジェクションマッピング(PM)である。

 東京に新たな夜の観光スポットをつくろうと
2月下旬から毎日上映。
48階建て、約240メートルの第1本庁舎に投影
されるPMは建物に映す常設展示では世界最大
で、ギネス記録にも認定された。

 ゴールデンウイークには期間限定で
「ゴジラ都庁襲撃」なるイベントを開催した。
生誕70周年を迎える高さ100メートルの
「世界的スター」が実物大スケールで“出現”し、
鑑賞した小池都知事も大興奮。
「大迫力のゴジラ映像を楽しんでいただきたい」
と呼びかけたものだ。

 今年の米アカデミー賞では「ゴジラ-1.0」が
アジア映画初の視覚効果賞を受賞。
低予算の小規模チームながら、最新VFX技術を
駆使したド迫力映像が海外でも評価された。
製作費は1500万ドル(約24億円)と報じられ
たが、PM事業の予算額は本家ゴジラをはるか
にしのぐ。
23~24年度の2年間で総額48.5億円に上るのだ。

 内訳は
①都庁舎PM事業16.5億円(23年度7億円、
24年度9.5億円)
②民間との協力等によるPM展開事業20.4億円
(同10.5億円、9.9億円)
③PM国際アワード事業9.6億円(同4.8億円、
4.8億円)
④東京PM促進支援事業2億円(同0.6億円、
1.4億円)──。
②は昨年3~8月実施の新宿西口でのPMなど、
③は神宮外苑の国際PMイベント、
④は新たなPM事業者への助成金にそれぞれ
費やされる。

■都庁より都民の暮らしに「光」を

 

都庁より都民の暮らしに「光」を
本人は大ハシャギ(小池百合子都知事)
/(C)日刊ゲンダイ

 実にゴジラ映画2本分を超える莫大な予算を
つぎ込む価値はあるのか。

 都庁舎PM事業を巡り、小池都知事は23年度
の予算7億円に対し
「経済波及効果は18億円」と3月の会見で強調。
この算出について、都の担当者は「外部に委託
した上での客観的な試算」(産業労働局観光部)
と答えた。
小池都知事が胸を張った数字にも都民の税金が
投じられたわけだ。
ちなみに「ゴジラ-1.0」の全世界興行収入は
160億円を突破している。

 都庁舎に浮かぶゴジラなどの映像制作や事業
のPR、観覧者の警備まで請け負うのは、
電通のグループ会社「電通ライブ」。
23、24年度とも企画提案方式により業務を
委託。
23年度は約1.8億円、24年度は約4.2億円と
計6億円が流れる。
あれ? 都は五輪談合事件を受け、電通を今年
8月まで入札などに参加できなくする指名停止
措置を取っていたはず。

 「電通ライブは電通と共に持ち株会社『電通
グループ』の傘下にあり、いわば兄弟会社。
電通の出資を受けた子会社ではない」
(産業労働局観光部)と担当者は“抜け穴”を
説明。
小池都知事も「別法人」との認識だ。

 都庁舎にゴジラを映して大ハシャギの女帝に
対抗し、都知事選への出馬を表明した
蓮舫参院議員はPM事業を争点にする考え。
税金で「光」を照らす先は都庁舎か、都民の
暮らしか。
都の有権者も選択を迫られる。

【転載終了】

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 小池都知事に不利な状況ばかりですね。
そろそろ、渡り鳥は翼を休める時がきた
ようですが。