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【転載開始】

■GWに影落とす「物価高・円安」の深刻度 
 官製賃上げは効果なく、贅沢する余裕もなし
 公開日:2024/04/26

 

節約せざるを得ない物価高、気軽に旅行
できない・・・(C)日刊ゲンダイ

 「賃上げと成長の好循環」には程遠い──。

 調査会社「インテージ」が全国の15歳から
79歳の男女を対象に調べたところ、
今年のゴールデンウイーク(GW)の予算は
平均2万7857円と昨年とほぼ変わらず横ばい
だった。

 今年の春闘では大手企業で満額回答が相次ぎ、
平均賃上げ率5.28%(連合の中間集計)と、
歴史的な伸び率に沸いている。
しかし、だからといってGWに奮発するわけでは
ないらしい。

 同社の広報担当者はこう話す。
「コロナが5類に移行したことに加え、賃上げ
など経済的にも明るいニュースがあり、GW
予算は増加するのではないかと想定していまし
た。しかし、物価高や円安が大きく響いている。
調査では、物価高や円安が『かなり影響する』
『やや影響する』と回答した人が、全体の63.4
%に及びました」

 一方で、GW期間の国内旅行の平均予算額は
8万1310円と、昨年と比べ約1万円増加した。
コロナの制限がなくなり、せめて旅行くらいは
お金を使う機運が高まっているのかと思いきや、
必ずしもそうとは言い切れない。

 経済評論家の斎藤満氏はこう話す。
「物価が上昇しているうえ、インバウンド客が
大勢来日しているため、ホテル需要が高まり
宿泊費が高騰した。昨年より1万円増加したの
は、旅行でのぜいたくを考えているわけではな
く、予算を上げざるを得ないのです」

 岸田首相の官製賃上げはGWの気分を盛り上
げる効果を発揮できていない。

 「今年のGWは最大で10日の大型連休になる。
それにもかかわらず予算が横ばいなのは、やは
り物価高の影響が大きい。実質賃金が23カ月
マイナスを記録し、物価高で家計の貯蓄は減っ
ている。みな節約を強いられており、この程度
の賃上げでは生活は良くなりません」
(斎藤満氏)

 今や連休中の旅行もぜいたくなものになって
しまった。

【転載終了】

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 せめて長期連休ぐらいはと思うのも
庶民のプチ贅沢というものか・・・