日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■円安で押し寄せる負担の荒波・・・
GWは「食品値上げ」と「電気・ガス月1500円増」
に備えよ
公開日:2024/04/20
物価高が止まらない・・・(C)日刊ゲンダイ
「最近の急速な円安・ウォン安への日韓の深刻
な懸念を認識する」──。
きのう(18日=日本時間)から米ワシントンで
始まったG20財務相・中央銀行総裁会議は、
それに先立ち日米韓3カ国の財務相が通貨安へ
の懸念を共有する異例の展開となった。
「1ドル=155円」の攻防が続く中、
米韓を巻き込んで円安を牽制しても、歯止めを
かけられそうにない。
円安の長期化で家計は苦しくなるばかりだ。
◇ ◇ ◇
18日の円相場は、日米韓が共同で
「円安・ウォン安の懸念」を表明した後も、
1ドル=154円台前半でもみ合い。
政府・日銀の為替介入を警戒した動きと交錯して
いるが、34年ぶりの円安水準に張りついたままだ。
円安が長引けば、コストプッシュ型のインフレ
が進み、モノの値段は上がる。
帝国データバンク(TDB)の調査によると、
今年の値上げ品目数は7月までの累計で6433品目。
年間の平均値上げ率は昨年が15%だったが、
今年は19%に上るという。
「円安に加え、原油価格の高騰も懸念されます。
昨年秋ごろから円安や原材料高を背景とした値上
げは一服していましたが、足元の状況は、秋に
値上げが相次いだ2年前と酷似しています。現状
は購買力の低下を避けるため、値下げ圧力が強い
ものの、今秋以降に円安の影響が出てくる可能性
があります」(TDB情報統括本部・飯島大介氏)
5月は家庭用オリーブオイルが約20~80%、
缶やペットボトル飲料などが約8~14%値上げ
される予定だ。
今のところ5~7月の値上げ品目数は、加工食品や
酒類、菓子を中心に約1000品目にとどまるものの、
年間で最大1.5万品目の値上げが想定されている。
ただでさえ、家計を逼迫する要因に事欠かない
のに、さらに重くのしかかるのが電気・ガス代の
値上げだ。
5月使用分(6月請求)の家庭向け電気・ガス
料金は大手電力10社、都市ガス4社の全社で、
前月よりも値上がりする。
要因は、政府が昨年1月から実施してきた
「電気・ガス価格激変緩和対策事業」に基づく
補助金が半減するため。
電気の補助額は1キロワット時あたり3.5円から
5月使用分は同1.8円に、ガスは1立方メートル
あたり15円から同7.5円に縮小する。
■円安に歯止めかけつつ補助出すべき
【別表】すでに季節は一気に夏日、大手電力
8社は最高益だったのに・・・(C)日刊ゲンダイ
さらに、6月使用分からは補助が完全に打ち切ら
れるため、家計の負担増は必至だ。
6月使用分(7月請求)は一体、いくらになるのか。
電気使用量を標準的な家庭の月平均300キロワット、
ガスを月平均34立方メートルと仮定して機械的に
計算すると、電気代は月540円、ガス代は255円
の補助が消滅する。それを加味した4月使用分から
の値上げ幅は、電気代は約1000円、ガス代は
約440円の負担増が見込まれる。
【別表】に主要地域をまとめた。
よりによってクーラーの使用が増え、電気代が
かさむ時期と重なるのだ。
より家計負担増がズシリとのしかかる。
「輸入物価の高騰と円安が国民生活を圧迫して
いることは明らかなのに、政府はいまだに円安の
修正に本腰を入れようとしない。本来なら、日米
の金利差が埋まらずに円安を招いているのだから、
金融政策を転換しつつ、円安に歯止めをかけるま
での間は国民に補助を出すのが筋でしょう。政府
の場当たり対応では輸入物価が上がり続け、その
ツケは家計に回ってきます」
(経済評論家・斎藤満氏)
裏を返せば、食品が値上がりし、電気・ガス代の
負担が増える直前の今こそ、お金の使い時である。
まだモノが安いうちに、ゴールデンウイークは買い
だめに徹した方がよさそうだ。
【転載終了】
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イランとイスラエルの戦闘が激化する可能性
は回避できそうですね。
全面戦争に突入したら最悪の結果になりそうで
した。