Business Journal


【転載開始】


■東京外語大はコスパ最悪どころか最高・・・

 就職先は東大並み、得難い知識習得

 2024.02.10

東京外国語大学の公式サイトより


 あるメディアの記事で東京外国語大学が

「コスパがワースト1の大学」にランク付け

されたことについて、同大学出身が

X(旧Twitter)にポストした内容が話題と

なった。

記事では入試難易度や学費、就職先、収入、

学生生活の充実度などを点数化してランク

付けがされているが、

投稿者は

<コスパなんて短絡的な軸で、私達は生き

てない>

と受け流し、支持を得ているようだ。

はたして、コスパでは量れない外語大の価値

とは何だろうか。


 外語大および外国語学部を設けている大学

は国内に30を超える。

その代表格が東の東京外語大と西の大阪大学

外国語学部(旧大阪外国語大学)で、

いずれも国立大学だ。

英仏独中などの使用者が多い言語から、

アラビア語・アフリカ系言語などさまざまな

学科がある。


 外語大の入試難易度は、上位校は京都大学・

大阪大学など難関国立大の文学・歴史系学部

と並ぶが、地方立地の私立大であればそこま

で難しくはない。

規模感は東京外語大で1学年750名前後、

京都外語大で670名前後であり、

毎年数千名単位の学生を迎える総合大学に

比べると小ぢんまりとしている。

就職先は商社やメーカー、金融、公務員など、

一般的な文系大学の就職と大差ない面もある

が、旅行関係や国際機関に進む人が多いのは

特徴といえるだろう。


■「外語大はコスパが悪い」は早計。

 長い目で見ればむしろ良好といえる理由


 外語大の概略をつかんだところで、まずは

外語大のコスパ論に移ろう。

大学ジャーナリストの石渡嶺司氏によると、

大学進学のコスパを気にする人は実際に増え

ている印象があるという。


 「『コスパ』という価値観は若年層の間で

すっかり根付いており、大学進学を考える

高校生の間でも当然に意識されています。就

職実績が良い一方で、勉強があまりきつくな

い大学はコスパが良いということになります。

この尺度で見た時に、私は外語大のコスパが

悪いとはまったく思いません。外語大の就職

率は90%を超えており、進路を見ても就職実

績は総じて非常に良いといえます」


 たとえばトップ校である東京外語大であれ

ば、その就職実績は東京大学や一橋大学、

早稲田大学、慶應義塾大学などの難関大学に

比肩する。

総合商社や、グローバルにビジネスを行って

いる専門商社・製造業など、名だたる名門

企業が就職先に並んでいるのだ。

外語大のなかでも上位校であれば、就職活動

において「学歴フィルター」で門前払いを

食らうようなことはないと石渡氏はいう。

パフォーマンスは至って良好ということだ。


 「勉強については、他の上位大文系学部に

比べると大変なのは間違いありません。外国

語を身につけるという明確な到達目標がある

ことに加え、休学をしたうえで短くても半年

~年単位で留学して学ぶ学生が多いのです。

その分勉強量が多くなることをコストとして

とらえるなら、他の文系学部よりコスパが

悪いと表現することはできますが、就職後の

人生で有益な知識や語学を身につけるための

正当な努力が相応に報われる環境だと、私は

思います」


 留年も含めて、企業側は外語大出身者の

努力を評価して採用している。

長い目で見れば、外語大のコスパはむしろ

良いほうだと石渡氏は強調する。


■外語大出身者の活躍範囲は広い。

 学んだ語学を使わなくても、その視点は

 生きる糧となる


 就職先にはやはり海外赴任や海外とのやり

とりの多い企業・機関が並ぶが、かといって

学んだ語学に直接関連する仕事についている

人ばかりではないようだ。


 「たとえば東京外語大でアラビア語を学ん

だ人がみな、就職してすぐ中東に赴任すると

決まっているわけではありません。ただし、

勤務先が日本国内でも欧米でも、グローバル

企業であれば中東についての知識を役立てる

ことはできますし、アラビア語を使う局面も

あるでしょう。近年では外語大からIT業界へ

の就職が増えています。発注先の国は多岐に

わたりますし、日本企業が海外からの発注を

受けることもあるので、外語大出身者が活躍

するチャンスはむしろ豊富です」


 最近では飲食チェーンの海外進出も盛んに

なっている。

外語大出身者の進出先はますます多岐に

わたっていくだろう。

トップ校以外の外語大で特徴的なのは、

航空業界、つまりCA(キャビンアテンダン

ト)を志望する女性学生の多さだ。


 「京都外語大や関西外語大、独協大外国語

学部、神田外語大などはCA予備校と表現して

も間違いはないくらいです。このなかでも特

に関西外語大は航空業界各社との連携を強め

ており、就職実績を宣伝することで学生を集

めてきました。CAを目指す女子学生には不動

の人気を誇る、ユニークな存在です」


 最後に、コスパという基準から少し距離を

取り、改めて外語大に通う意義や魅力につい

て石渡氏に聞いた。


 「外語大が外国との接点が非常に大きい教

育機関であることは間違いなく、単に週に何

コマか外国語を学ぶ一般の文系大学とはまっ

たく異なります。外国語を身につけることと

並行して地域についての知識を深めること、

その過程で長期間の留学をして実地で地域や

人々を知ることには、日本にいては得られな

い大きな意義があると思います。卒業後、仮

に身につけた語学や知識を使わない仕事に就

いたとしても、学びの期間に身につけた独自

の視野・視点は、決してムダになることはあ

りません。多大な努力以上の得がある大学だ

と、自信をもって言えます」


 世界はビジネスや友好関係と同時に、

鋭い対立を続けながらつながっている運動体

である。

外語大で学ぶことによって、日本以外の言葉

と価値観というレンズを通して世界を認識し、

活動することができる。

そこにはコスパ論を超えた価値があるという

ことだ。

(文=日野秀規/フリーライター、協力=

石渡嶺司/大学ジャーナリスト)


【転載終了】

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 常々、子供達にはこれからはどこの大学

というより外国語習得が有利と話してきて

いました。


 その影響か、孫たちが英会話教室に通っ

ています。

因みに、上の孫は5歳と下の孫は1.5歳で

す。


 妻のお店のお客さんに英語がネイティブ

でフランス語とドイツ語は日常会話程度と

いう方がいますので、小学校に上がったら

レベルアップに会話練習をお願いしようか

などと。


 先日、お嫁さんが

「お義父さん、若くてきれいな外人さん

が先生にいますよ、行ってみます?」と

言われました。

もしかして、お姉ちゃん好きがバレてい

る・・・w


 日本は、英語教育を間違えましたね。