日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■庶民を直撃・・・値上げラッシュの元凶は
日銀の2%物価目標 公開日:2019/02/06
日銀は先月の金融政策決定会合で、
これまで1.4%としていた2019年度
の物価見通しを0.9%と大幅に引き
下げた。
日銀はデフレ脱却に向け2%の
物価上昇実現を目標に掲げているが、
さらに遠のいた。
昨年後半からの原油安を受けた物価
の下振れが要因だ。
黒田総裁は、緩和手段に関し
「対応策がなくなったということはない」
と強調したが、まったく重みはない。
言い訳ばかりだから“総裁発言”のインフレ
が起きている。
「6年近くの異次元金融緩和が消費
や投資を喚起しない中、日銀の物価
見通しは、自らが打った金融政策の
結果の検証という感じではなくなって
います。原油価格に一喜一憂して、物価
の推移を見守るだけのものになっています」
(金融関係者)
この先、携帯料金の値下げや幼児教育
の無償化が見込まれ、物価目標はいっそう
お飾りのようになるが、黒田総裁が目標
の旗を降ろすことはないとみられる。
自らの政策の誤りを認めることになる
からだ。
つまり、引き続き、原油価格の動向を
注視し、物価見通しの推移を見守りつつ、
目標だけは掲げる状態が続くのである。
どうせ形骸化した目標なのだから、
掲げたままでも特段、害はないようにも
思えるが、とんでもない。
「日銀の物価目標は、値上げを実施
する企業にとって、とても心強いメッセ
ージになっています。何せ、国を挙げて
“値上げ=いいこと”と血眼になって大キャン
ペーンを展開してくれているわけです。
消費者には心苦しくても、値上げはやり
やすい」(経済誌記者)
春から実施の値上げは久方ぶりが目立つ。
塩事業センターの食塩やコカ・コーラ
ボトラーズジャパンの大型ペットボトル
飲料は27年ぶり。
サントリーのウーロン茶などペットボトル
入り飲料は21年ぶり。
味の素の家庭用のコンソメと食塩は11年
ぶりだ。
「最近の値上げは原料費や物流費を理由
にしていますが、原料事情はもっと厳しい
ときもありました。そのときは据え置いて
今、値上げを強行できるひとつの要因は、
日銀の物価上昇目標が企業の値上げマインド
を下支えしているからです。形骸化している
目標数値ですが、中央銀行の目標というのは
社会的には大きな意味を持っているのです」
(前出の経済誌記者)
黒田総裁のメンツのために掲げられ続ける
物価目標は、懐を直撃される庶民にとっては
迷惑千万。
日銀は、物価推移を黙々と見守るにとどめ、
余計なことはしないでほしい。
【転載終了】
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景気後退が言われていた年の
値上げも、タイミングが悪いのでは
ないでしょうかね~?