日刊ゲンダイより。

【転載開始】

■人よりも施設優先…安倍首相「介護離職者ゼロ」の言行不一致(2015年9月29日)

 やはり庶民生活をちっとも理解していないボンボンである。
24日の会見で、「介護(するための)離職(者)ゼロの旗を掲げたい」と威張っていた
安倍首相のことだ。

 親などの介護のために仕事を辞める「介護離職者」は年間10万人前後。
安倍首相はこの“打開策”として特別養護老人ホーム(特養)を増やそうという。
厚労省によると、特養の利用者は現在、約54万人。
さらに入居待機者は約52万人いる。
今後、団塊世代の高齢化でさらに利用者、待機者とも増える見通しなのだが、
安倍首相が言うように「施設を増やせばメデタシ」で済む問題じゃない。
何より、肝心要の特養の現場がすでに疲弊しきっているからだ。

 東京商工リサーチによると、1~8月の介護サービス事業者の倒産件数は55件。
わずか8カ月間で昨年の倒産件数54件を超え、
00年に新しい介護保険制度が始まって以来、最多記録を更新した。

「4月に介護報酬が引き下げられたことが影響したのでしょう。介護職員の給料は下がる
一方で、辞めた人は他業種に流れてしまっている。特に新規参入の小さな施設の倒産が
目立ちます。さらに8月に一部利用者の自己負担を2割増やしたことで、介護施設の
利用者が減る可能性も高い。倒産はさらに加速するとみられています」(介護業界関係者)

 全国介護者支援協議会理事長の上原喜光氏はこう言う。

「安倍首相は介護の現場をよく分かっていない。まずは、施設整備を急ぐよりも、
人材の流出を防ぐため、報酬の引き上げなどが先です。
そうでないと、いくら施設を増やしても人手が足りない。
それに利用者が多い都市部で特養をつくるには、多額の経費がかかるなど問題点も多い。
小手先ばかりのパフォーマンスでは、何も解決しません」

 しょせんは介護の「か」の字も知らないインチキ政治家なのである。

【転載終了】

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この国の政治家も役人も、現実をわかっていないのは確かです。

数か月前に記事にしましたが、
二男の卒業した介護専門学校が今年度は受験生が集まらず、
募集を断念しています。

開校以来初めてのことだそうですが、
その学校の卒業生の3割程度は関連介護施設に就職します。

この学園は関連施設も多く、県内でも大手だと思いますが、
このような状況が続けば、施設の閉鎖もあり得ます。

二男はJA系の施設に就職しましたが環境はいい方だと思います。
しかし、研修や資格取得の出張も多く傍から見ていてもかなりきついなと思います。

長男のお嫁さんのところはもっときつく、人手不足が常態化しており、
一人アクシデントで休むと、超勤はもとより、夜勤の次の日は早出とか過酷です。

お嫁さんは早く子供がはしいようですが、こんな環境でどうなるのだろうかと、
舅としては心配でなりません。

私自身も、勤めながら4年間両親の面倒を見てきましたが、
自身の持病の悪化もあり、定年延長せず両親の面倒を見ることにしました。

私もこの年になり実感していますが、
子供たちが独立したら、こんどは親の介護が待っているのが現実です。

最近ご近所のお年寄りが比較的若くして(80歳前後)お亡くなりになっていますが、
4軒とも子供さんたちとは別居のお宅であり、
必然的に暫く誰も気付かず手遅れというケースが多いです。

私の住むところも、非同居の世帯が7割ですので、
10年もすれば世帯数は2/3程度まで減ってしまうでしょう。