田中 宇の国際ニュース解説より一部転載。
【転載開始】
9月28日、国連総会で、ロシアのプーチン大統領の演説が予定されている。
この演説でプーチンは、シリアとイラクで拡大している
「イスラム国(ISIS)」やアルカイダ系の「アルヌスラ戦線」など、
スンニ派イスラム教徒のテロ組織を掃討する国際軍を編成することを
提案する予定と報じられている。
ロシアはすでに、8月末からシリアの地中海岸のラタキア周辺に2千人規模の自国軍を派遣し、
ラタキアの飛行場を拡大し、迎撃ミサイルを配備して、
ロシアの戦闘機や輸送機が離発着できるようにしている。
ラタキアには冷戦時代から、ロシア海軍の基地が置かれている。
ロシア軍のシリア派遣は、
ISISに負けそうになっているアサド大統領のシリア政府軍をテコ入れするためで、
アサド政権はロシアの派兵を歓迎している。
国連総会でのプーチンの提案は、
シリアに派遣されているロシア軍に国連軍としての資格を付与するとともに、
ロシア以外の諸国がロシアと同様の立場(親アサド)でシリアに派兵したり補給支援し、
国連の多国籍軍としてISISやアルヌスラを退治する戦争を開始することを、
国連安保理で決議しようとするものだ。
ロシアは現在、輪番制になっている安保理の議長国であり、根回しがやりやすい。
毎年9月に行われている国連総会へのプーチンの出席は10年ぶりで、
プーチンがこの提案を重視していることがうかがえる。
【転載終了】
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先週、ロシアがシリアに自国軍を派遣したことに関し、
ロシアがウクライナを掌握したのではないかと自分なりに分析したのですが、
ほぼ合致していたようですね。
大凡下記のような内容のようです。
米国は突然、ウクライナの内戦を急いで終わらせようとする動きを始めている。
7月16日、米国の圧力を受けて、ウクライナのポロシェンコ大統領が、
東部地域に自治を与える憲法改定の法案を議会に提出した。
法案は288対57で可決され、憲法裁判所の判断を経て正式決定することになった。
憲法改定はロシアが求めていたものです。
アメリカがウクライナのポロシェンコ大統領に働きかけ、
法案を成立させ、欧米が完全に手を引いたということではないでしょうか。
又先日、
イスラエルのネタニヤフ首相がプーチン大統領とシリア情勢について協議したようです。
そして、その前にサウジとロシアも協議しています。
国連軍には、自衛隊の派遣もあるとありえますね。