【転載開始】

福島原発の汚染水問題は、世界中のマスコミが大々的に取り上げており、
3・11以来最大の危機という認識が世界でされていますが、
当事者である日本人は、何知らぬ顔をして「福島原発問題は終わっており、問題ない」、
『今更取り上げて復興に支援があり、風評被害を招く』という意見も飛び出す有様であり、
もはや日本人には対応は無理と言え、早急に海外機関による介入が必要になるはずです。

このような中、産業技術総合研究所の丸井総括研究主幹は
以下のような論評をロイター通信にしています。

『最悪のシナリオとして、あっては困るのが、メルトスルーが起きて、
核燃料が(建屋)の外側に落ちて直接地下水を汚染するパターンだ』

『(そのメルトスルーが起きている可能性がどの程度高いかについては)、
観測データがないから技術者、科学者の立場では何とも言えない。
ただ、可能性は十分あるので調べないといけない』

ここで指摘しているのは、事故後から言われています核燃料が原子炉建屋底を突き破り、
地下に向かって落ち続けている可能性があり、これが最悪のシナリオと指摘しているのです。

このシナリオ通りとしますと、今や、地下水は核燃料と直接接しており、
この接した猛烈に汚染された水が海に流れ出ていることになるのです。

これが確認されれば、太平洋側の海は高濃度の放射性物質で汚染されており、
ここで漁ができるものではなく、海水浴も危険ということになり、
しいては太平洋全体が汚染され続けるという事態です。

そして、今朝の番組でも報じていましたが、このままいけば、
高濃度に汚染された水をためたタンクから汚染水が漏れ出し、
福島原発が汚染水で埋め尽くされ、誰も福島原発に近寄ることすら出来ない状態になるという
最悪の事態です。

では、このタンクの危険性はどれだけあるのでしょうか?

以下の報道をご覧ください。

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汚染水漏れ:「タンク、金かけず作った」協力会社会長証言


地盤沈下が原因で移設されていたことが明らかになった
東京電力福島第1原発の汚染水タンク。

高濃度の放射性物質を含んだ汚染水約300トンの漏出は、この移設が原因なのか-。

廃炉作業に参加している東電協力会社(福島県いわき市)の会長(72)は
毎日新聞の取材に「タンクは工期が短く、金もなるべくかけずに作った。
長期間耐えられる構造ではない」と証言した。

同社は事故前から原発プラントの設計・保守などを東電から請け負い、
同原発事故の復旧作業では汚染水を浄化して放射性物質を取り除く業務に携わっている。
このため汚染水を貯留しているタンクを設置したゼネコンともやり取りがあり、
内部事情に詳しい。

会長が東電幹部やゼネコン関係者から聞いた話では、今回水漏れを起こしたタンクは、
設置工事の期間が短かった上、東電の財務事情から安上がりにすることが求められていた。

タンクは組み立て式で、猛暑によってボルトや水漏れを防ぐパッキンの劣化が、
通常より早まる可能性も指摘されていたという。

会長は「野ざらしで太陽光線が当たり、中の汚染水の温度は気温より高いはず。
構造を考えれば水漏れは驚くことではなく、現場の感覚では織り込み済みの事態だ。
現場の東電の技術スタッフも心配はしていた」と明かす。

現在、タンク内にあるのは原子炉を冷却した汚染水から放射性セシウムを除去した汚染水。
今回のような事態が続くと住民感情が悪化しかねない。
会長は「そうなれば廃炉作業への影響も出る。
政府が前面に出た上で、早く敷地内への地下水の流入を防ぐ抜本的対策を講じるべきだ」と
強調した。

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また、漏れを起こしたタンクは、移設された使い回しされたタンクということであり、
危険な放射性物質を入れるには余りにもずさんな対応だったと言えますが、
外観は一切問題ないとなっている以上、底から漏れていることしか考えられませんが、
このような事態があちらこちらで起こり始めれば、手が付けられない事態になります。

東電及び日本政府は、すでに当事者能力をなくしていると言えますが、
政府は原発売り込みに海外に行くという
頓珍漢な対応をしています。

まず、福島原発を完璧に処理し、いったい何が問題あり、そして解決したノウハウを蓄積して、
そして万が一事故が起こっても、このように完璧に対応できます、
という事実を積み重ねていけば説得力もありますが、自分のところの原発も処理できなくて、
買ってくださいと言えるものでしょうか?

反対に『福島原発事故は自然災害であり残念でしたが、その後の対応はあまりにも杜撰で、
いまだに汚染水問題で混乱をきたしており、まともな対応ではないのではないか』と
言われればなんと答えるのでしょうか?

また、民主党政権が出しました『福島原発収束宣言』を早急に撤回し、
改めて危機的レベルにあると国民に訴えるべき時期に来ていますが、
9月7日のオリンピック招致に影響があるとして、黙っている今の状況は、
何ら民主党政権と変わりません。

このままでは、日本は住めない国になるかも知れません。


【転載終了】

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ハフィントンポストの記事でも、
「日本人は助けを求めるのがヘタ」と報道されています。

「日本人が助け求めるのがヘタ」というより、
政府の放置(無責任)と東電の隠蔽体質(うそつき)が深刻な事態を招いています。
民主党の対応も悪かったですが、それ以上に安倍政権の失態だと思います。

先のブログにも書きましたが、G20という重要な集まりを途中で切り上げ、
IOC総会に出席など問題外です・・・

それと、真実を報道しないマスコミですね・・・

世界が配信してから、あわてて報道するようなところです・・・

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こんな報道も。

ドイツはブレないで脱原発を推進。日本の原発事故を受けて一層確信を深め、
与野党とも自然エネルギー推進で一致。しかし、日本の原発回帰には首を傾げる。
ライナー・バーケ元環境省次官の言。「過去に恐ろしい経験をした国が
再び原発を推進するのは理解不能。勇気を持って自然エネへと転換すべし」。

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先のブログに書いた、ドイツの太平洋汚染シュミレーションが、
現状よりもっと深刻な状態に変更されるでしょう。

自国の原発処理もまともにできない国が他国に原発を売り込むとは・・・