混ぜ垣になった生垣 | ab5fcのブログ

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生垣のある家は都会では少なくなった。垣根と言えば、銀閣寺の高くて端正な生垣を思い出す。

アメリカの仲間を案内した時、銀閣寺の生垣が印象との感想を貰った。

 

生垣を英語で説明しようとしたが思いつかず、仲間は京都の観光案内(英語版)をの知識が豊富

逆に教えられた。京都は魅力的な街と知っていても、出張は高砂、神戸、大阪が多く、京都深草

 

の宿泊施設も一度しか利用したこと無いほど、縁遠かった。最近京都に私用で行く機会に恵まれて、新しい京都の発見を試みている。生垣は hedge この言葉はにヘッジファンドと株式投資

 

用語で使われている。剪定機械はヘッジトリマー。

 

玄関の前庭を囲む「マサキ」の生垣があった。高さは石垣を含めて2メーター。玄関には五葉松(?)があったが老齢化して枯れたが、枯れる前に子供を残してくれた。

 

何とか自生して育つように見守っていたが3年ほどして二世として育つ見込みを得たと感じた。盗まれてしまった。根付きを見計らっていたと思う。狙われていたようだった。

 

生垣の角には5,6メーターに成長した「とち」の木がある。夏は遮光と遮音効果がある。母が嫁に来た時に植えたと聞いている。夏には葉が家を覆い隠すほど生える。12月になると正月を

 

迎えるために、剪定を職人に依頼する。ふさふさとした葉は丸坊主になる。風通しが良くなる。

根がしっかりと生えて、生垣を維持している、石垣の石が剥がれたこともあった。

 

カラオケで大きな声で唄っても、生垣の遮音効果で音漏れは低減されているので,気兼ねがない。

 

マサキを維持していた竹の柵が朽ちている。既にマサキは自立できるほど太い幹に成長していた。10数年実家を留守にしていたが、いつの間にか徳島県から持ちこんだ椿が住み着いてい

 

た。ある時花が咲いているのでその存在が分かった。知人が開発した椿で花は赤色と白色に折半された椿。

 

また夏にアオスジアゲハ(蝶)が飛来してくる。生垣を良く見ると山山椒を見つけた。更に調べてみたら黄色の実がなる「千両」を発見。春にはメジロやスズメなどの鳥の鳴き声が生垣から

 

聞こえる。小さな生態系を維持しているらしい。生垣を作る時は1種類の木でつくる生垣と「混ぜ垣」と呼ばれるいろいろな木々を混ぜて生垣とする手法がある。

 

横浜国立大学の宮脇先生が唱えていた雑木林構想である。1種類の木だと虫が付きやすいが多種になるとお互いが共存すると提唱された手法である。

 

工場立地法で緑地の確保が義務化されている。宮脇先生の指導のもとで数種類の植木を行った。この工場の中の小さな林は成功した。この人工の雑木林は工場の建て替えで亡くなった。

 

この考え方は生物の根幹を成している。太陽、植物、動物、酸素と水、二酸化炭素、地面があれば人間が手を加えなくとも生物は循環していく。

 

1種類だけの世界は脆弱性がある。酒造の酵母菌も1種類ではなく、主酵母の周りに違う酵母菌と共生している。この酵母集団は酒蔵特有の味を作る。水、空気、温度、樽、部屋、など

 

により日本酒の味は酒蔵特性を持つ。・・・ある酒メーカーの社長のうんちく。

人間社会も同じである。母集団が純粋培養されると外敵に侵略され崩壊する。為政者が

 

yes person ばかり集めると不信任される。どの言い分が正しいかを議論する前に共存共栄

(共生)する自然界の法則を学び取る必要がある。封建制度が崩壊して約150年が経た。

 

目先の獲物(蝉)を狙っている捕食者(蟷螂)、このカマキリを上空から狙っている鳥(ひわ)の存在にカマキリは気が付かない。・・中国の諺・・蟷螂捕蝉、黄雀在后

 

多様性を必要とする現在、必ず共存共栄する道筋がある。なぜならそれが自然界の習わしである。人間も自然の中の生物に過ぎない。見知らぬ敵が来た時に乗り越えられるはず。

 

その自然環境を創造する智恵が求められる。時間は掛けて生態系は構築される。スピードアップ

が求められる。その術は人類は持っていると信じている。

 

考えて、感じて、環となり、社会が完成する日を待っている。何か嫌な匂いが世界に浸透しつつある今、議論している後ろから襲われる外敵がいることに留意したい。

 

戦争をしている場合ではないと思うが。

 

de 非宇宙人