「名僧とは何か」

永遠なる救いを求めて

歴史を動かした名僧

 

「日親」

歴史に見る日親の宗教的役割

日親は行動の中に宗教を求め、実践の中に現実の救済の証を見出してくれる日親の宗教世界は、乱後を力強く生き抜こうとする、行動的な民衆の人々の理想境と合致するところがあった。

 

日親の他宗とのいかなる妥協も許さぬ純一な仏法・法華経の独立=現実に存在する法華経の仏国土の教えは、自治機能を発揮しつつ、現世を生きる民衆の価値観と一脈相通ずるものがあったのである。

 

この日親の宗教世界と民衆文化との抜き難い結合は、この室町期のみに限定されたものではない。近世におけるかの本阿弥光悦と本法寺との結びつきという、法華経と芸術との調和としても継承されたのであり、その意味で、この日親と民衆文化との思想・宗教的結びつきを、日親が日本歴史の中に果たした第三の宗教的役割とみなしてよいであろう。

 

日親が、門弟や本阿弥をはじめとする民衆たちに囲まれて生涯を閉じたのは、長享二年であった。

 

◎宗教は権力者のものでなく一切衆生と共に発展するもの、私も人びと共に学んで行きます。