たかが遺産分割協議、されど遺産分割協議 ~たかが・されどシリーズその2~

 

 

こんにちはニコニコ司法書士の須永みわこです。

千葉県松戸市で司法書士事務所を開業しています。

裁判関係業務をメインとしている、司法書士では珍しい事務所です。

 

今回は、「たかが、されどシリーズ」第2弾の遺産分割協議(書)です!

第1弾の「相続放棄」につづく、相続関係のお話です。

 

遺産分割協議は相続の中心的存在ともいえるものですが、多分、一生に一度しかかかわらない、という方も多いと思います。

 

ご自身で作成することもなかなかないですから、内容についてよく調べたり、ということもあまりないでしょう。

遺産分割協議は、法定相続でない場合、つまり法定相続人が話し合いをして相続分について決める協議のことをいいます。

 

また、遺言があっても、遺言執行者がOKを出して、さらに相続人間で話し合いが整った場合は、遺産分割協議をして遺言と異なる相続分の取り決めをすることが可能です。

 

遺産分割協議は、各相続人がそれなりに仲良く、連絡が取れる状態で話し合いができれば、何も問題がないのですが、そうではない場合も多くあります。

さらに、全く知らない相続人が出てきた!というケースも多く、まずどうやって連絡取るの?という話になります。

 

司法書士は、遺産分割協議の代理人とはなれませんので、ご依頼をいただいた場合には、まず法定相続人の確定のために戸籍を調査し、他に相続人がいらっしゃないかを戸籍を収集することで調べます。

 

そのときに、全く知らない相続人が出てきたら、その段階では紛争性はないので、まずは代表相続人の方のお手紙と一緒に、司法書士からの書面を同封し、郵送します。

 

内容としては、相続開始を知らせる被相続人の除籍等を同封し、相続についてどのようなご意向があるかご返信をいただきたい旨を記載します。

 

ご返信があり、争いがない場合は、遺産分割協議書を作成し、印鑑証明を同封の上、返送いただきます。

もし、ここで争いになりそう、あるいは明らかに争っている場合、弁護士の先生に代理人として入っていただくような流れになります。

 

または、すぐに「遺産分割調停」を申し立てる方がよい場合もあります。

交渉が長引くと、どうしてもお互いに悪い感情を持ってしまうので、それを避けるためにも「調停」でスパっと早く決着をつけるというのもよい解決方法だと思います。

 

相続人間で争いがなく、遺産分割協議書をご自身で作成したいという相談をよくいただくのですが、必須事項をお伝えした上、「法務局にひな型があるからご参考になさってください」というのが一番分かりやすいようです。

 

ただ、法務局のひな型は、不動産登記申請(土地建物の名義変更)のための遺産分割協議書なので、税務面を考えたときや銀行解約などのための遺産分割協議書はまた別の書き方が必要となります。

 

司法書士が作成する遺産分割協議書と、弁護士や税理士・会計士が作成するそれは、作り込み方が全く異なります。

 

各士業で同じことは「必要最低限のみ記載する」ということです笑

というのも、相続人のうちの1人が全ての財産を取得する場合、銀行口座や土地建物を全部書き出しするとほぼ間違いが生じるので、いちいち記載せず「全て」と記載する、ということです。

 

しかし、法務局によっては登記の申請の際、「不動産を全部記載しないとダメ」と言われるとか言われないとか・・・・。

 

ご自身で、協議書を作成する際、適当にグーグルで「遺産分割協議書」と検索して出た結果のものを鵜呑みにして、同じように作ると、銀行で色々手間が増えることにもなりかねません。

 

また後日、税務署から「どういうことですか?」など問い合わせがくる可能性もあります。

取りこぼしがあり、改めて全員から実印をもらわなければならない、という二度手間も生じやすいところです。

 

出だしを間違えたばかりに、遺産分割協議が塩漬け状態となり、何年も進んでいない事件もあります。

また、法定相続人が高齢者で施設に入っており、面会ができず、進まないケースも最近多く見受けられます。

 

遺産分割協議は意外に茨の道なのですね。

 

遺産分割協議書を作成する際は、一度ぜひ専門家へご相談することをおススメしますおねがい