~いよいよクライマックス?!~

 

 

こんにちは。司法書士の須永みわこです。

千葉県松戸市で司法書士事務所を開業しています。

裁判関係業務をメインとしている、司法書士では珍しい事務所です。

 

今回は、訴訟の終焉、判決についてです。

 

前回のコラムで、裁判官はできれば判決を書きたくないとお話しました。

なぜなんでしょうか?

理由はひとつ、書くのが大変だからといえます。

判決を書き上げるのは、裁判官にとって大きな仕事のうちのひとつではありますが、相当な時間と労力を使います。

やはり、できればそれは避けたいと思うのが人間です・・・・。

 

というのも、裁判官の方々はみなさんが想像しているより、遥かに忙しい毎日を過ごしています。

開廷日は、法廷に出ていらっしゃいますが、開廷日以外も「弁論準備手続」などで、書記官室での手続きに入ることもあり、それ以外は訴状や準備書面の読み込み、調書の確認、打合せなどで、時間が足りない状態です。

この書面の読み込みというのは、相当時間がかかるものだと思います。

 

忙しい裁判所だと、1人の裁判官が抱える事件数が年間で250~300件以となり、毎日新しい事件が割り振られるため、1日何件も判決を書かなければならないということもあります。

その中で判決を書く、というのは想像しただけでおかしくなりそうです(私は)

 

さて、口頭弁論の終結後、判決言渡しまで2カ月以内にするのが原則とされています。

判決を待つのは、楽しくもありドキドキ緊張するものであります。

勝つであろうと予想をつけている場合は、判決書の内容の「当裁判所の判断」部分の記載がとても気になります。

判決は、主文、請求、事案の概要、前提事実及び争いのない事実、争点、争点についての当事者の主張、当裁判所の判断というような構成が多いようです。

 

「当裁判所の判断」は、裁判所が当事者の請求について何を考慮し、どのような理由で結論を出したかがわかるので、自分の主張がどの程度、またどのように認められたかの確認ができ、満足度が決まるところです。

 

自分の受任した事件で、裁判官の考えやその文章に直に触れることができるというのは、喜びでもあります。

私などは、裁判官が書く判決のような文章が書けるようになりたい!と日夜努力しているわけです。

 

話がそれましたが、判決は言い渡し期日が設けられて、法廷で言い渡しが行われます。判決の言い渡しは必ず公開法廷でしなければなりません。

殆どの場合、当事者は出席しません。判決で読み上げられるのは主文のみで、理由や解説などはありません。

刑事事件の場合と異なり、民事事件では、残念ながら判決言い渡しはドラマチックなものではありません。

 

私が勤務していた弁護士のボスは、判決言い渡し期日後に担当書記官に電話をして、いつも判決の結果のみをいそいそと聞いていました。

これを私もマネするようになり、依頼者の方が「法廷で聞きたい」と言わない限り、事務所で待機をしています。

判決言い渡し期日に出頭して、判決を聞いたとしても、控訴期間はそこから進まず、判決正本を受領したときから進行します。

しかも、判決正本もその後すぐに受け取れるわけではないこともしばしばです。

というのも、書記官室に行っても、担当書記官がまだ法廷で他の事件をやっていたりして、不在であったりします。

あと、よくあるのが、正本はまだ作成していないことです。言渡し用の判決は作成してあるけれど、正本自体これから作成するということもあります。

 

判決言い渡しがあり、判決書を裁判所に取りにいかないと、特別送達という方法で郵送されてきます。(訴状などと同様です)

郵便局により郵送されますが、「特別送達で~す」と配達員さんから声かけがあり、白い細長い票の指定箇所に押印をして受領することになっています。

 

判決書を受け取ったら、「自分が勝訴していた!やったあ!!」と勝利の余韻に浸るか、「ああ、やっぱりそうか」と諦めつつも安堵します。

長い長い訴訟の終わりです。お疲れ様でした。

 

しかし、喜びもつかの間、「あれ?このお金って相手がいつどうやって自分に払ってくれるの?」という疑問が湧いてきませんか?

そうなんです。判決で勝訴しただけでは、勝手にお金は入ってこないんです。

通常は、相手とやり取りして、銀行口座等に振込をしてもらうようになります。

しかし、相手が支払わず、トンズラしてしまったらどうなるでしょう?

 

さらに、相手が控訴を提起する可能性もあります。

 

勝訴したら完全に事件が終わる、というわけではないんです。

次回は、控訴と強制執行のお話です。お楽しみに!