訴訟の報酬について ~悩ましいものです~
こんにちは。司法書士の須永みわこです。
千葉県松戸市で司法書士事務所を開業しています。
裁判関係業務をメインとしている、司法書士では珍しい事務所です。
今日は、裁判のお話からちょっとそれて、訴訟の報酬についてお話してゆきたいと思います。
みなさん、依頼をされるとき一番気になるのは費用と報酬だと思います。
特に、司法書士や弁護士などはHPに報酬の記載があっても、実際いくらになるのかよく分からないですよね。
最近、司法書士では「相続登記〇万円」パックなど、一律で記載してあるHPをよく拝見しますが、やはりこれも、追加料金が加算されるケースが殆どなので、見積を取って、更に戸籍なども取得してみないと分かりません。
戸籍を取得してみたら、実は1回結婚していて子供がおり、その後離婚していた、などということもあり得るので、その場合は追加料金が増加してゆきます。
一般的な訴訟の場合、見積を作成する前に、事件の事情をある程度聴取しないと見積を作成することさえ難しいものです。
もちろん基準はあります。
報酬体系の基準としては、「旧司法書士報酬規程」や「旧弁護士報酬規程」です。
この報酬体系は、10年前くらいから廃止され、自由化されました。
自由化されたとはいえ、上記の報酬基準を拠りどころとして使用されている事務所は多いようです。
司法書士の本人訴訟支援の場合、報酬の考え方はシンプルです。
というのも、本人訴訟支援の場合、司法書士は「代理人」ではなく
「書類作成者」+「訴訟支援者」
という考え方なので、いただくのは
「訴訟書類作成費用」+「日当」+(実費)
のみです。
(司法書士によっては着手金をいただく方もあるようです)
司法書士によって、書類作成費用の相場は異なりますが、提出書類の枚数で「1枚〇円」または「〇枚まで〇円、〇枚以上は1枚につき〇円」と決めているところが多いようです。
書面には、訴状や準備書面だけではなく、証拠書類の作成も含みます。
これは、非常に分かりやすくていいのですが、注意点もあります。
ご依頼が「訴状」または「答弁書」のみ、という場合は、1回のみで終了のため、簡潔で依頼者の方にも負担は少ないのですが、殆どの場合「裁判所に行ったら、次回期日までに反論の書面を提出するように言われた」ということが多く、そうなると、自然とまたご依頼をいただくことになります。
みなさん「2回目以降は自分でなんとかします」と言われるのですが、「やっぱり自分では何とかなりませんでした・・・・」と再びお電話いただくことが多いんです。
もちろん、ご依頼いただいた時点で、訴訟の見通しをお話しますので、大体〇カ月くらいで終わるだろう、というのは予想がつきます。
しかし、思いもかけず訴訟が長期化する場合も多いのです。
それが半年、長い場合は1年くらい続くと、その都度書面を作成し、継続的に費用が発生することになります。
多い場合は6回や7回となると、1回の書類提出につき例えば5万円の作成費用としても、書面枚数が長くなる場合もあり、30万円~40万円はかかることになります。
積み上げ式で費用が増加します。
それに加え、本人訴訟ですから、期日にはご本人が出頭する必要があります。
また、書類作成のための打合せも、相当時間必要になります。
打合せは、みなさんが考えているより時間が必要ですし、打合せしていると時間があっという間に過ぎてゆきます。
事実関係を詳細にきっちりと聴取するために、1回の打合せが2時間以上かかることもあります。(お仕事帰りに事務所にいらしていただき、ピザの出前を取り、食べながら打合せをする、なんてこともあります)
不思議なのは、訴訟が進むうち、みなさん段々と時間を忘れて、自分から真摯に事件に向き合ってくれるようになることです。
本人訴訟の場合の報酬は、上記のように分かりやすいものです。
弁護士に訴訟代理人を依頼するよりは、金額面でははるかに安価ですが、これを安いと感じるか高いと感じるかはそれぞれだと思います。
これに対し、一般的な訴訟(訴訟代理人)の報酬の場合、様相が異なってきます。
長くなりますので、こちらは次回にお話ししたいと思います。
ちなみに、現在の私の事務所のHPには報酬基準の記載がありませんが、近々改訂予定です!
早くできるよう頑張ります![]()